レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/10/28
- 登録日時
- 2009/11/25 02:10
- 更新日時
- 2020/04/06 10:01
- 管理番号
- 京資-121
- 質問
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解決
江戸時代末期、官位で四位以上になった人は全て「殿上人」と呼ばれたのか。特に江戸時代後期の歌人で上賀茂神社の神職でもあった賀茂季鷹が殿上人であったのか知りたい。
- 回答
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「殿上人」とは四位、五位で、昇殿を許された人を言い、五位以上でも許されなかった人や六位以下の官人を地下官人は呼ばれた。官人の家格は鎌倉時代以降固定され、地下官人の家の出身者は位が上がっても昇殿できなかった。賀茂季鷹は地下官人の家格の出身であり、昇殿資格はなかった。
- 回答プロセス
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『国史大辞典』の「殿上人」の項目から、平安時代は四位・五位の廷臣のうち、殿上の間に昇ることの許された官人の名称とわかったが、江戸時代の状況についての記述はなかった。
賀茂季鷹に関して、上賀茂神社に関する資料を探すと、『賀茂文化 4号』に賀茂季鷹の特集があり、p25に賀茂季鷹は地下官人の家柄で、昇殿は許されなかったとある。
改めて『国史大辞典』の「地下」の項目を見ると、四位、五位の官人でも昇殿資格のない人は地下官人と呼ばれ、鎌倉時代以降は地下の家格が固定し、その家格に属する官人は三位になっても殿上人とはなれなかったとの記述があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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- 『国史大辞典 9』 吉川弘文館 1988 1080p (当館請求記号210.033/Ko53/9)
- 山本宗尚 「地下官人賀茂季鷹と賀茂の氏人たち」 『賀茂文化』第4号 2007.4 p25~33
- 『国史大辞典 6』 吉川弘文館 1985 976p (当館請求記号210.033/Ko53/6)
- キーワード
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- 賀茂季鷹
- 地下官人
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000060079