レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年07月31日
- 登録日時
- 2009/07/31 15:28
- 更新日時
- 2017/05/30 10:48
- 管理番号
- 20090731-2
- 質問
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解決
「み熊野の神くら山の石たゝみのほりはてゝも猶祈るかな」の作者と出典を知りたい。
- 回答
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二十一代集データベースで下記がヒットした。
続古今和歌集 巻第七 神祇歌 740番歌
K詞書(原)くまのにまうて侍ける時、かんのくらにて太政大臣従一位きはめぬる事を思ひつゝけてよみ侍ける
L詞書よみくまのにまうてはへりけるとき、かむのくらにてたいしやうたいしんしゆいちゐきはめぬることをおもひつつけてよみはへりける
H作者(原)入道前太政大臣
I作者(標準)実氏
W和歌(原)み熊野の/神くら山の/石たゝみ/のほりはてゝも/猶祈るかな
X和歌よみみくまのの/かみくらやまの/いはたたみ/のほりはてても/なほいのるかな
Sメモ736/校異【かんのくらにて:かむのくらにて=尊】【神くら山の:かみくらやまの=静】
和歌データベースで下記がヒットした。
作品集名 続古今集
作品集名読み しょくこきんしゅう
作成年月日 文永二年(1265年)
実氏 (403)
00736 みくまのの-かみくらやまの-いはたたみ-のほりはてても-なほいのるかな
異同資料句番号:00740
これらの情報をもとに、文献を確認した。
続古今集総索引 / 滝沢貞夫編 明治書院 , 1984
p.99
巻第七 神祇歌 736
p.468
さねうぢ[入道前太政大臣藤原実氏]
和歌文学大辞典の下記情報から、
p.1478(付録p.563)
実氏 さねうじ [従一位常磐井入道前太政大臣。西園寺藤原公経男]
続古[続古今和歌集] 740
西園寺実氏のことだとわかった。
そのほか、以下の文献にも収録されており、通釈、注釈があるとのことである。
続古今和歌集全注釈 木船重昭編著 大学堂書店, 1994
p.260 七三六
熊野に詣で侍りける時、神座にて、太政大臣従一位極めぬる
ことを思ひつづけて、詠み侍りける 入道前太政大臣*
み熊野の 神倉山の 岩畳 登りはてても なほ祈るかな
[注釈] *藤原実氏
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 二十一代集データベース(国文学研究資料館) http://base1.nijl.ac.jp/infolib/meta_pub/G000150121dai (2017/05/30 確認)
- 和歌データベース(国際日本文化研究センター) http://tois.nichibun.ac.jp/database/html2/waka/menu.html (2017/05/30 確認)
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新編国歌大観 第1巻;勅撰集編 角川書店 , 1983
「歌集」 p.333 736(740) - 和歌文学大辞典 / 伊藤嘉夫[ほか]編 明治書院 , 1962
- 国歌大観 歌集 / 松下大三郎,渡辺文雄編纂 角川書店 , 1951 p.280 740
- 二十一代集 古典選集本文データベース(国文学研究資料館) http://base1.nijl.ac.jp/~selectionfulltext/21textpagelist (2017/05/30 確認)
- キーワード
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- 続古今和歌集(しょくこきんわかしゅう)
- 続古今集(しょくこきんしゅう)
- 入道前太政大臣藤原実氏
- 西園寺実氏(さいおんじ さねうじ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000056784