レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/07/08
- 登録日時
- 2008/07/18 02:10
- 更新日時
- 2008/07/18 16:33
- 管理番号
- C2008Y個0098
- 質問
-
未解決
タイ(バンコク)、ベトナム(ホーチミン、ハノイ)、シンガポール、マレーシア(クアラルンプール)、中国(大連、長春、ハルピン(旧満洲)、上海、北京、香港)、インドネシア(ジャカルタ)、フィリピン(マニラ)、韓国(ソウル、釜山)、インド(カルカッタ)といったアジア各国都市の市電関係について調べたい(路線図、車両図面等を含めて)ので、調査の手がかりになる資料を紹介してほしい。
- 回答
-
アジア主要都市の現在の市電に関する基本的な参考資料には次のような資料があります。(【】内は当館請求記号です。)
当館蔵書目録NDL-OPACを「件名:電車」または「件名:鉄道×アジア」で検索してヒットした和図書の中で、アジアの市電についての言及がある資料を下に紹介します。この検索方法では膨大な数の資料がヒットするため、調査年代を1990年以降にしぼっています。
また、「市電」の定義については「市営の路面電車」とするのが一般的ですが、ここでは広くアジアで運行している路面電車(市営でないものも含む)という視点で資料を掲載しています。なお、『路面電車新時代:LRTへの軌跡』(山海堂 2006【DK115-H25】)*によると、2005年12月末現在で路面電車が走っているアジアの国は、日本、北朝鮮、中国、フィリピン、マレーシア、インドとなっています。
*LRTとは次世代型路面電車システムのことを指します。(『路面電車新時代:LRTへの軌跡』(山海堂 2006【DK115-H25】)pp.32~36に詳しい定義が掲載されています。)
●『路面電車新時代:LRTへの軌跡』山海堂 2006【DK115-H25】
次世代型の路面電車であるLRTについてまとめられた資料です。日本の状況がメインですが、1章「路面電車廃止から再評価へ」、2章「路面電車からLRTへ」では世界各地の路面電車及びLRTの状況についてもまとめられており、アジアも取り上げられています。特に2章pp.62~69に掲載されている「2005年12月末現在の世界の路面電車、LRT路線一覧」では、日本、北朝鮮、中国、フィリピン、マレーシア、インドに関してLRT開業年月日、路線、系統数、定量乗数、軌間、車両数、輸送人員などのデータを見ることができます。
●『都市鉄道と街づくり : 東南アジア・北米西海岸・豪州などの事例紹介と日本への適用』文理閣 2006 【DK81-H9】
都市鉄道を街づくりとの関係で論じた資料で、専門的な調査解説が記されています。一部でアジア都市の状況を取り上げています。記載があるのは以下の部分です。
・pp.40~44 香港のLRTの説明、写真と路線図を掲載。
・pp.67~72 マニラのLRTの写真、概要説明、収支状況を記載。
・pp.73~76 台湾の高雄のLRT計画、MRT計画の概要、路線図案を掲載。
●『アジアの鉄道の謎と不思議』東京堂出版 2005 【DK55-H45】
出版当時のアジア各国の鉄道事情を国ごとに説明した資料です。路面電車に関する記述は少ないですが、その中で香港に関しては路面電車の記載が多くあります。また、pp.142~145に平壌の路面電車の概要説明と路線図が掲載されています。
●『最新世界の鉄道』ぎょうせい 2005 【DK51-H5】
世界の鉄道の概要を説明した資料で、「アジア&オセアニア」の章でアジア各国の鉄道の最新状況を説明しています。(情報をお求めの国のうち、タイ、ベトナム、マレーシア、中国、インドネシア、フィリピン、韓国、インドは取り上げられています。)各国の鉄道の歴史、運営組織の概要、主要データ(創業年、営業岐路、軌間、年間旅客輸送量、貨物輸送量、車両数、列車最高速度など)、鉄道の特徴、将来の開発計画が記載されています。国内のおおまかな路線図、有名車両の写真も掲載されていますが、路面電車のデータに特化した資料ではなく、路面電車への言及は少ないです。
●『アジアの鉄道おもしろ事情』山海堂 2002 【DK55-H6】
アジア各国の鉄道について、興味深いトピックを取り上げ、各トピックにつき2ページの解説を記した資料です。路面電車について記述があるのは以下の部分です。
・pp.28~29 香港のLRT の概要、写真、路線図を掲載。
・pp.52~53 香港2階建て路面電車の概要と写真を掲載。
・pp.86~87 ホンコンピークトラムの写真を掲載。
・pp.112~113 平壌の路面電車の写真と概要説明を掲載。
●『路面電車の基礎知識』イカロス出版 1999 【DK115-G35】
路面電車に対する基礎的知識や路面電車の歴史などを解説した資料です。日本の情報がほとんどですが、第7章が「海外の路面電車」になっており、アジア各国の情報も取り上げられています。取り上げられる都市は、ホンコン、九龍、大連、マニラで、各都市の路面電車の概要が写真付で紹介されています。掲載情報は出版当時の最新情報です。
●『アジアの鉄道を旅する : 汽車旅を楽しむためのガイド&紀行』山海堂 1998 【GE91-G62】
アジア各国の鉄道をめぐる旅行記です。鉄道めぐりのガイドがメインですが、各国の鉄道概要と状況がまとめられており、北朝鮮、香港、フィリピンについては路面電車に関して、企業ごとの運行状況、車両説明がされています。その他にも随所で路面電車への言及があります。
そのほか、対象国のガイドブックにも路面電車の路線図が乗っている場合があります。一例として、『地球の歩き方』最新版では、中国(『地球の歩き方. D1 2008-2009年版』ダイヤモンド・ビッグ社 2008 【Y77-J485】)、マレーシア(『マレーシア・ブルネイ. 2008-2009年版』ダイヤモンド・ビッグ社 2007 【Y77-J17】)に関して路線図が確認できました。(他に調査した中ではフィリピン版には掲載されていませんでした。また、北朝鮮に関しましては、ガイドブックの類はあまり出版されていません。)その他の国についての当館の所蔵はNDL-OPAC(http://opac.ndl.go.jp/index.html)でご確認ください。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 鉄道運輸 (686 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 路面電車
- 都市交通
- LRT
- 鉄道
- アジア
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000045867