レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年12月01日
- 登録日時
- 2008/01/09 14:29
- 更新日時
- 2008/01/09 14:29
- 管理番号
- 福井県図-20071201
- 質問
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解決
『福井県史 通史編3』のp685に「豊原寺花蔵院所持の円蔵寺の浮寺号を丹生郡宿浦道場円瑞に譲渡した」という記載が見られるが、この道場があったというのは丹生郡の宿浦で正しいか。坂井郡宿浦の誤りではないか。
- 回答
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円蔵寺の寺号を得たのは、正しくは坂井郡宿浦にあった道場。
- 回答プロセス
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まず、県史叙述の典拠である「御家老中御用留抜集 四(松平文庫)」の写真版を見てみると、寛延三年四月廿九日条に「宿浦道場圓瑞へ豊原花蔵院所持之圓蔵寺と申寺号…」とあり、宿浦が何郡かの記載は見られない。
『角川日本地名大辞典』によれば、越前国には丹生郡宿浦(現越前町)と坂井郡宿浦(現坂井市三国町)の二つがあったが、『新訂越前国名蹟考』によれば江戸時代に丹生郡宿浦に円蔵寺はない。
同様に『寺院台帳』『角川日本地名大辞典』でも丹生郡宿浦に円蔵寺という寺があったことは確認できない。
一方、坂井郡の宿浦にはいずれの文献にも円蔵寺の名が見える。
福井県文書館から県史執筆者に確認をとってもらったところ、やはり坂井郡宿浦が正しいとのことだった
(『福井県史 通史編』の改訂版ともいうべきWEB版では、「丹生郡」の三文字が削除されている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教史 (182 8版)
- 参考資料
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- 「松平文庫 御家老中御用留抜書」
- 『角川日本地名大辞典』
- キーワード
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- 円蔵寺
- 寺号
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000040756