レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/07/29
- 登録日時
- 2007/12/01 02:11
- 更新日時
- 2007/12/27 16:33
- 管理番号
- 埼熊-2007-054
- 質問
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解決
室町時代の禅僧「大同妙喆」(だいどうみょうてつ)について書かれた資料が見たい。『日本仏家人名辞書』(東京美術)に掲載されている。高師直と足利直義の争いである「観応の擾乱」に関係した人物で、後醍醐天皇から額もしくは書をもらい、群馬のそうふく寺(漢字形不明 現在廃寺らしい)にいたらしい。
- 回答
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①『日本仏教人名辞典』(法蔵館)に記述あり。「鎌倉後期の臨済宗の僧侶。生没年不詳 生:陸奥(福島) 事:下野雲巖寺の顕日の法を嗣ぐ。陸奥福島(福島)に一寺を創建し、上京して北禅寺の始祖となる。のち、真如寺や鎌倉浄智寺に歴住した。晩年正印庵を建てて退休。」とあり。
②『日本の歴史 9 南北朝の動乱』(中央公論社)p242、243に関連する記述あり。「師直は兵を集めて直義を撃とうとした。直義は危うく尊氏の邸にのがれたが、師直軍は尊氏の邸宅を包囲して、師直排斥の中心人物と目される直義の側近、上杉重能、畠山直宗、禅僧妙佶(みょうきつ)の身柄引き渡しを求めた。・・・けっきょく、尊氏の調停で和解が成立した。和解の内容はつぎのとおりである。 上杉重能・畠山直宗は師直に引き渡さず、流罪に処する。(妙佶はいち早く逃亡した。)・・・」
③『大日本史料 第六編之十二』(東大出版会)p849-884に関連する記述あり。
「[師守記] 高師直等、尊氏ノ第ヲ囲ミ、上杉重能、畠山直宗、僧妙吉等ヲ得ンコトヲ請ウ・・・」
「[園太暦]・・・所詮上椙伊豆守畠山大蔵少輔僧妙吉・・・其後評定、上椙畠山事、早可被配流、賜敵人事且無例歟、妙吉ハ逐電云々・・・」
- 回答プロセス
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仏教関係参考図書『日本仏教人名辞典』(法蔵館)記述あり。
一般的な人名辞典では質問館調査済みの『日本人名大事典』(平凡社)以外に該当するものはなし。
一般図書『日本の歴史 9 南北朝の動乱』)(中央公論社)p242、243に関連する記述あり。
『大日本史料 第六編之十二』(東大出版会)p849-884に関連する記述あり。
『総合仏教大辞典』(法蔵館)『日本仏教人名辞典』(新人物往来社)『岩波仏教辞典 第2版』『広説仏教語大辞典』(東京書籍)『仏教大辞典』(世界聖典刊行会)を確認するが記述はなかった。
- 事前調査事項
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元の質問は大同妙吉(だいどうみょうきち)だったが正しくは大同妙喆(みょうてつ)
『日本人名大事典 3』(平凡社)に「大同妙喆」あり。後醍醐天皇との関連情報はなし
『国史大辞典』(吉川弘文館)と『世界大百科事典』(平凡社)は観応の擾乱のみの記述だった。
- NDC
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- 各宗 (188 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 『日本仏教人名辞典』(法蔵館)
- 『日本の歴史 9 南北朝の動乱』(中央公論社)
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『大日本史料 第六編之十二』(東大出版会)
- キーワード
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- 大同妙喆(ダイドウミョウテツ)
- 妙佶
- 妙吉
- 伝記
- 禅宗
- 室町時代-南北朝-日本史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000039893