レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/03/09
- 登録日時
- 2005/08/23 14:18
- 更新日時
- 2008/12/27 10:31
- 管理番号
- 埼久-2004-101
- 質問
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解決
小泉八雲の作品で「生ける神」、あるいは「稲村(稲叢)の火」を探している。
- 回答
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「稲むらの火」は小泉八雲の邦訳を元に中井常蔵が小学生向きに書いたものである。
『日本教科書大系 近代編 8 国語5』『小泉八雲 西洋脱出の夢』『小泉八雲事典』『アニメ絵本 稲むらの火』「新・ちくま文学の森 12」(筑摩書房:県内公共図)
「生神」(小泉八雲「仏の畠の落穂(Gleanings in Buddha-Filds)」所収)
『全訳小泉八雲作品集 8』『小泉八雲全集 4』『小泉八雲作品集 6』『明治文学全集 48』
「生神様」
『小泉八雲怪談奇談集 上』「A Living God」(『The Writings of Lafcadio Hearn 8』)
以上の所収資料を紹介する。
- 回答プロセス
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『小泉八雲事典』によれば、「稲むらの火」は「生神様」(原題「A Living God」)の第3節で、昭和12年から10年近く「小学国語読本 巻10 5年生用」に収録された。ただし、教科書に掲載されたのは、文部省の公募で選に入って中井常蔵が小学生向きに書いたもの。
小泉八雲が、安政元年和歌山を襲った大津波の際に流民救助に人力した濱口梧陵の事跡に取材した「生神」第3節が内容的には「稲むらの火」にあたり、筋立てや登場人物は同じだが、文章は異なる。
『短編小説12万作品名目録』に「稲むらの火」は掲載されていなかったが、「生神」「生神様」は掲載されている。
『アニメ絵本 稲むらの火』『津波!!命を救った稲むらの火』では「A Living God」を「生ける神」と訳している。
追記:『「稲むらの火」の文化史』『津波防災を考える』『津波!!命を救った稲むらの火』にも作品やその背景について、同様の詳しい記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 小説.物語 (933 9版)
- 図書.書誌学 (020 9版)
- 地球科学.地学 (450 9版)
- 参考資料
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- 『日本教科書大系 近代編 8 国語5』(講談社 1978)
- 『小泉八雲 西洋脱出の夢』(平川祐弘 講談社 1994)
- 『小泉八雲事典』(平川祐弘 恒文社 2000)
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『アニメ絵本 稲むらの火』(中井常蔵 金の星社 1990)
- 『全訳小泉八雲作品集 8』(恒文社 1964)
- 『小泉八雲全集 4』(第一書房 1931)
- 『小泉八雲作品集 6』(恒文社 1988)
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『明治文学全集 48』(筑摩書房 1984)
- 『小泉八雲怪談奇談集 上』(河出書房新社 1988)
- 『The Writings of Lafcadio Hearn 8』(Rinsen Book 1991)
- 『「稲むらの火」の文化史』(久山社 1999)
- 『津波防災を考える』(岩波書店 2005)
- 『津波!!命を救った稲むらの火』(汐文社 2005)
- キーワード
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- Hearn Lafcadio(ハーン ラフカディオ)
- 稲むらの火(イナムラノヒ)
- 書誌
- 自然災害
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000023649