レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006年12月25日
- 登録日時
- 2006/12/25 14:49
- 更新日時
- 2007/01/04 10:55
- 管理番号
- 東邦大医-333
- 質問
-
解決
日本経済新聞で紹介された『スターン報告』を英語で引用したいので、
この報告の著者名、タイトル、発行所、その所在地の英語表記を教えてください。
出典『日本経済新聞 2006年12月14日 朝刊 14版 26面』
「スターン報告 英政府の依頼を受けてスターン博士らがまとめた、気候変動が
世界経済に与える影響を分析した報告書。スターン・レビューとよぶ。日本を含む
各国の経済学者らの意見を聞いたうえで十月に発表した。主要八カ国(G8)が
温暖化対策を決定する際の基礎データになるといわれている。…」
(ニコラス・スターン博士の写真付き)
- 回答
-
以下の回答文をメールで報告した。
*****
『スターン報告』の冊子体は2007年1月に出版が予定されており、現状ではまだ未出版です。
ですが、PDF版のものが10月30日に先行公開されています。引用の際は、どちらを引用するかによって、
それぞれ引用の記述が異なるものと思いますのでご注意ください。なお、新聞記事には「スターン・レビューと呼ぶ。
日本を...10月に発表した。...」との記述がありますが、これは10月30日に先行公開されたPDF版を指しているものと考えられます。
『スターン報告』の英語表記
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著者名 : Nicholas Stern
タイトル: The Economics of Climate Change : The Stern Review
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発行元とその所在地は、冊子体とPDF版とで異なります。
(1)冊子体
・発行所:Cambridge University Press(Cambridge)
・ISBN: 0521700809
(2)PDF版
・公開日:2006/10/30
・公開元:HM Treasury (London)
・スターン報告PDF版は、次のURLからダウンロード可
http://www.sternreview.org.uk
- 回答プロセス
-
1.新聞記事から分かったこと
言語は英語。 文献の種類は、英政府の依頼によって作成された報告書。英訳の候補はreview。
著者名はニコラス・スターン。英訳の候補は、Nicholas, Nicolas, Sturm, Stern。
報告書の発表は10月31日とあるが、冊子体の出版に関する記述はない。
2.「スターン報告」あるいはその関連情報について、Web情報を探した。
目的の情報を発信していそうな組織のWebサイトをGoogleで検索し、「温暖化対策」、
「主要国首脳会議」などのキーワードを手がかりにリンクをたどることで目的の情報を探しだすことを試みた。
「スターン報告」の全文がPDF版、あるいはHTML版として存在していることを仮定して、
そのファイルを掲載しそうな組織を考えた。そこで考えられるのは、「G8」もしくは「英国政府」である。
しかし、英国政府の場合、URLおよび英語の正式名が不明なことから、日本語版の「英国大使館」を選択した。
・ 「G8」……英国の議事録など「スターン報告書」に結びつきそうなページを次々に開いてみたが、関連する内容の記述は見あたらなかった。
・ 「英国大使館」……英国政府へのリンクを探す目的でアクセスしたが、トップページの「お知らせ」の中に、
たまたま「スターン報告」の発表に関する記事が紹介されているのを発見した(1)。このページから原文へのリンク(2)を参照した。
3.「スターン・レビュー」について、必要な情報を集めた。(具体的な情報は回答を参照)
「スターン・レビュー」発表の紹介記事(3)から、次のことが分かった。
・著者名
・タイトル
・PDF版について:公開日、公開元、ダウンロード先(5)、全文が分割ファイルにて提供されていること
・冊子体について:ISBN(10桁)、出版の時期は1月を予定していること、つまり2006/12/18現在は未出版
・冊子の紹介文から出版社は、Cambridge University Press と思われるが定かではない
また、出版社の購入案内のページ(4)を参照し、冊子体の表紙、著者名、タイトルを確認した。しかし、出版社については分からなかった。
そこで、出版社について確信を得るため、Amazon.co.uk、およびWebcat Plusを調べた。また、出版の年月も確認した。
ISBNで検索し、得られた1件の詳細情報(6)(7)から、出版社は” Cambridge University Press” であることが分かった。
しかし、出版の時期に関して、Amazon.co.ukの情報はHM Treasuryで公表されている1月と一致するが、
Webcat Plusの情報は2006年12月となっており異なっていた。このため、出版の時期に関してはAmazon.co.ukの情報を信頼した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 経済政策.国際経済 (333 9版)
- 参考資料
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- 1) 英国大使館 / British Embassy / http://www.uknow.or.jp/be/ [最終確認日 2006/12/27]
-
2) 英国大使館:環境・エネルギー:スターン・レビュー 「スターン・レビュー 気候の変動と経済」 / British Embassy /
http://www.uknow.or.jp/be/environment/environment/07.htm [最終確認日 2006/12/27] -
3) Stern Review index page / HM Treasury /
http://www.hm-treasury.gov.uk/Independent_Reviews/stern_review_economics_climate_change/sternreview_index.cfm
[last access 2006/12/27]
http://www.sternreview.org.uk [last access 2006/12/27] (このURLは、上のURLへ自動リンクする) -
4) The Economics of Climate Change / Cambridge University Press /
http://www.cambridge.org/catalogue/catalogue.asp?isbn=9780521700801 [last Access 2006/12/27] -
5) Stern Review Report / HM Treasury /
http://www.hm-treasury.gov.uk/independent_reviews/stern_review_economics_climate_change/stern_review_report.cfm
[last access 2006/12/27] -
6) Amazon.co.uk: The Economics of Climate Change / Amazon.co.uk /
http://www.amazon.co.uk/Economics-Climate-Change-Stern-Review/dp/0521700809/sr=11-1/qid=1167206071/ref=sr_11_1/026-1077376-9327648 [last access 2006/12/27] -
7) Webcat Plus 図書情報: The Economics of Climate change / 国立情報学研究所 /
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=eBKID%3A9780521700801
[最終確認日 2006/12/27]
- キーワード
-
- スターン報告
- スターン・レビュー
- 出版
- 英国
- 報告書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- NDC副出:451 (気象学)
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 教職員
- 登録番号
- 1000032418