レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年02月01日
- 登録日時
- 2023/03/11 14:21
- 更新日時
- 2023/09/01 15:47
- 管理番号
- 2022-0001
- 質問
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解決
山形県内に大正時代に存在していた百貨店はどのような経営を行っていたのかわかる資料を見たい。
- 回答
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資料1「山形商工会議所史 下巻」
こちらの資料は上下巻で構成されており、上巻は戦前、下巻は戦後の
山形の商業について収録されています。
百貨店に関する項目は下巻に収録されております。
大正期についての詳しい記載はありませんが、大沼デパートについて以下のとおり記載がありました。
「…大沼八右衛門は江戸時代からの雑貨荒売商として七日町大通りに店舗を持つ
老舗であったが、明治以後、西洋文明の流入とともに、いち早く洋品雑貨をとり入れ、
店舗を拡大して現金廉売をモットーとする小売店とするとともに、村山地方一円に
わたり、洋品雑貨の卸商としても最大の販路を持っていた。戦時中の繊維製品等
統制により一時閉店を余儀なくされたが、戦後ようやくその一部を復活し、小売業を
営んでいた。昭和二十五年に至り、大沼八右衛門を中心に一族の出資、ならびに
一部県外資本をあおいで山形市として初のデパート経営に踏み切り、資本金
二〇〇万円の株式会社大沼百貨店として…(略)…「大沼デパート」として
デビューした。…(略)…」
資料2「講座 東北の歴史 第2巻」内に収録されている
「戦前期東北における百貨店の展開過程 岩手・宮城・山形・福島を中心に」
加藤諭/著 には昭和初期の百貨店経営の様子などが記載されていたため、
参考までに一部ご紹介いたします。
「山形、福島においては戦前期において、百貨店法の適用を受けるような本格的な
百貨店は成立しなかったものの、仙台における百貨店の成立を受けた地場系資本に
よる百貨店類似の経営方法の模索と、当該都市における百貨店登場に期待する
消費者の需要とが相まって、当該都市に於いては百貨店と認識されるような
百貨店類似の、「百貨店式経営商店」が成立していったのである。」
※山形県の例として一九三三年三月に店舗を開設した"ミツマス"が
取り上げられています。
資料3「山形県史 現代資料 産業・経済編」
山形県の百貨店の誕生について記載があります。(昭和31年)
こちらも参考までに一部ご紹介いたします。
「山形市に百貨店法に云う百貨店が出現したのは、昭和31年11月、地元中小
商業者の結束による(株)丸久と、かねてから小型百貨店方式で経営していた
(株)大沼が百貨店法による店舗の新設許可による発足からである。…(略)…」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 山形商工会議所史 下巻
- 講座 東北の歴史 第2巻
- 山形県史 現代資料 産業・経済編
- キーワード
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- 百貨店
- 大沼
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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<回答後に出版された資料の補足 2023.9.1>
以下の資料は、レファレンス回答後の2022年4月に発行されましたが、関係者の証言と資料から大沼デパートの320年の歴史が描かれています。
大正時代の経営に関しての詳しい記載はありませんが、参考までご紹介します。
「さよならデパート」 渡辺 大輔/著 スコップ出版 2022.4
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000330198