レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/03/13
- 登録日時
- 2020/12/21 00:30
- 更新日時
- 2023/11/02 17:21
- 管理番号
- 茨城-2019-258
- 質問
-
解決
1.北浦で、帆引船による漁業がいつ頃まで行われていたか
2.霞ヶ浦で、観光用の帆引船がいつ頃から始まったか
が知りたいです。
「日本の山河 40 茨城」昭和53年10月20日発行 国書刊行会 pp.38-39
↑こちらに、霞ヶ浦では昭和41年以降トロール漁法に取って代わられたが、北浦ではまだ帆引船が残っている、といった内容が書かれているのですが、
それ以降いつ頃まで北浦で帆引船漁が行われていたか、また、霞ヶ浦で観光用として帆引船が復活したのはいつ頃か、分かる資料がありましたらご紹介いただけませんでしょうか。
- 回答
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1.北浦で、帆引船による漁業がいつ頃まで行われていたか
(1)『茨城県内水面水産試験場調査研究報告 第32号』(茨城県内水面水産試験場/編 茨城県内水面水産試験場 1996)
p.76-80 「霞ケ浦北浦における帆曳き網漁法開発史」
p.80 1985年の項に「最後まで残っていた北浦の非トロール水域が,試験的操業から本格的トロール操業に変り,これによって北浦は全域がトロール化された。ここに霞ヶ浦北浦共にすべて公魚帆曳き網漁法は姿を消した。(但し,この時点で一部のみ登録があった。)」との記述があります。
(2)『霞ケ浦の系譜』(レイモン・アザディ/著 筑波書林 1995)
上記(1)の参照資料として紹介されていました。
p.99 1985年(昭和六十年)の項に「北浦の公魚帆曳き網漁が全域でトロール化された(これによって,霞ヶ浦北浦では帆曳き漁は姿を消したが一部に登録のみ,あるいは観光用としては残っている)。」との記述があります。
(3)『水産茨城の歩み 昭和54年~63年』(「水産茨城の歩み」編纂委員会/〔編〕 「水産茨城の歩み」編纂委員会 1989)
p.68 「2 霞ヶ浦北浦水産事務所」
「昭和58年には北浦の1部で操業されていた帆曳き網漁業もトロール(そのほかの小型機船底引き網漁業)に転換されている。」という記述があります。
第2節 霞ヶ浦北浦の部 1 漁業種類別漁業生産 p.411-412
p.411 「帆びき網漁業が60年に姿を消した」という記述があります。
p.450-451 「(第9表) 霞ヶ浦・北浦漁業種類別漁獲状況年次推移」に,53年から62年までの各地区での漁業種類別の表が掲載されています。種別の中に「帆びき網」の項目があり,60年以降は値が「0」になっています。
(4)『霞ケ浦北浦の水産業 〔1995〕』(茨城県農林水産部漁政課/編 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 茨城県農林水産部漁政課 1995)
p.6 「帆びき網漁業」に,「1968年(昭和43年)から1985年(昭和60年)にかけてその姿を消し」という記述があります。
(5)『出島村史 続編』(出島村史編纂委員会/編集 出島村教育委員会 1978)
p.531-542 「出島村史年表」
p.542 「昭和四二」の項に,「トロール漁法許可(帆引き網姿を消す)」という記述があります。
2.霞ヶ浦で、観光用の帆引船がいつ頃から始まったか
(1)『帆曳網漁の世界』(かすみがうら市郷土資料館/編集 かすみがうら市郷土資料館 2005)
5 帆曳網漁の保存・活用 (1)観光帆引き網漁について p.14-15
p.14 「昭和46年に出島村(現かすみがうら市)が観光帆引き船として復活させ」という記述があります。
(2)『霞ケ浦の帆引き船物語』(霞ケ浦町 2005)
第1章 はじめに 1.観光帆引き船の新造経緯 p.7
「霞ヶ浦町では,霞ヶ浦の風物詩であった帆曳き網漁を後世に伝えるため,昭和46年(1971)に観光用として帆引き船を復活させた。」という記述があります。
(3)『茨城県内水面水産試験場調査研究報告 第32号』(茨城県内水面水産試験場/編 茨城県内水面水産試験場 1996)
p.76-80「霞ケ浦北浦における帆曳き網漁法開発史」
p.80 1971年の項に,「新治郡出島村の観光協会が観光用の帆曳き船を就航させた(木造船出島丸3.3トン)。」という記述があります。
(4)『霞ケ浦の系譜』(レイモン・アザディ/著 筑波書林 1995 )
上記(3)の参照資料として紹介されていました。
p.79 1971年(昭和四十六)の項に,「新治郡出島村の観光協会が観光帆曳き船「出島丸」を就航させた(出島丸木造船で三・三トン)。」という記述があります。
(5)『観光帆引き船』(霞ケ浦町 霞ケ浦町観光協会 〔出版年不明〕)
「昭和46年に観光帆引き船として復活させました。」という記述があります。
- 回答プロセス
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1.以前に受けたレファレンスで使用した資料を確認。レファレンス協同データベース【2020/03/21確認】
「霞ヶ浦の帆引き船についての資料を探しています。」
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000176290
2.1以外の帆曳船についての資料をOPACで検索・調査
3.各市町村史で帆曳船や帆曳漁について調査
4.茨城県の漁業関係資料をOPACで検索・調査
〈その他確認資料〉
・『常陽藝文 1985年11月01日号』
・『茨城の科学史』(朝日新聞水戸支局/編集 常陸書房 1983)
・『博学紀行茨城県』(福武書店 1984)
・『折本良平と帆曵を語る』(坂本 清/編著 筑波書林 1986)
・『鹿島町史 第3巻』(鹿島町史刊行委員会/編集 〔鹿島町〕 1981)
・『霞ケ浦の漁撈習俗』(坂本 清/著 筑波書林 1980)
・『出島村史』(出島村史編さん委員会(茨城県)/編集 出島村教育委員会 1989)
・『霞ケ浦の系譜』(玉造町史編さん委員会(茨城県)/編 玉造町教育委員会 1990)
・『茨城県霞ケ浦北浦漁業基本調査報告 第1巻の1』(茨城県水産試験場/〔編〕 茨城県立図書館(製作)〔1984〕)
・『茨城県霞ケ浦北浦漁業基本調査報告 第1巻の2』(茨城県水産試験場/〔編〕 茨城県立図書館(製作)〔1984〕)
・『茨城県霞ケ浦北浦漁業基本調査報告 第2巻』(茨城県水産試験場/〔編〕 茨城県立図書館(製作) 〔1984〕)
・『帆引き船と坂本九』(かすみがうら市郷土資料館/編集 かすみがうら市郷土資料館 2008)
・『私たちの霞ケ浦 1986』(茨城県環境局霞ケ浦対策課/編 茨城県環境局霞ケ浦対策課 1986)
・『霞ケ浦町の歴史散歩』(霞ケ浦町郷土資料館(茨城県)/編 霞ケ浦町郷土資料館 2004)
・『霞ケ浦の匠』(玉造町役場企画商工課/編集 〔玉造町〕 1995)
・『つちうら帆曳船』(〔土浦市観光協会〕 〔出版年不明〕)
・『茨城の水産 昭和45年』(茨城県農林水産部漁政課/〔編〕 茨城県農林水産部漁政課 1970)
・『漁船統計表 平成3年12月31日現在』(茨城県農林水産部漁政課/編 茨城県農林水産部漁政課 1992)
・『麻生町史 通史編』(麻生町史編さん委員会/編 麻生町教育委員会 2002)
・『麻生町史 民俗編』(麻生町史編さん委員会/編 麻生町教育委員会 2001)
・『鉾田町史 通史編下』(鉾田町史編さん委員会/編集 鉾田町 2001)
・『茨城県史料 近代産業編2』(茨城県史編さん近代史第2部会/編 茨城県 1973)
・『北浦町史』(北浦町史編さん委員会/編集 北浦町 2004)
・『潮来町史』(潮来町史編さん委員会/編 潮来町役場 1996)
・『霞ケ浦北浦湖沼観測報告 昭和38-46年』(茨城県内水面水産試験場/編 茨城県内水面水産試験場 1973)
・『霞ケ浦北浦海区遊漁実態調査報告書 昭和44年』(茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 1970)
・『北浦史資料考』(北浦村教育委員会(茨城県)/編 北浦村教育委員会 1985)
・『茨城地域(霞ケ浦・北浦の部)沿岸漁業構造改善計画書』(茨城県 1974)
・『水産業改良普及事業十年の歩み』(茨城県農林水産部漁政課 1968)
・『霞ケ浦風土記』(佐賀 純一/著 常陽新聞社 1995)
・『漁船統計表 平成3年12月31日現在』(茨城県農林水産部漁政課/編 茨城県農林水産部漁政課 1992)
・『茨城の水産業』(茨城県 〔1987〕)
・『霞ケ浦北浦の水産 昭和57年3月』(茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 1982)
・『霞ケ浦北浦の水産 昭和61年3月』(茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 1986)
・『霞ケ浦北浦の水産 昭和62年3月』(茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 1987)
・『事業報告書 昭和60年度』(茨城県水産試験場/編 茨城県水産試験場 1987)
・『玉造町史』(玉造町史編さん委員会(茨城県)/編 玉造町役場 1985)
・『土浦・石岡・つくば・かすみがうらの今昔』(郷土出版社 2008)
・『茨城の水産 昭和61年』(茨城県農林水産部/〔編〕 茨城県 1986)
・『茨城の水産 昭和62年資料編』(茨城県/〔編〕 茨城県 1987)
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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茨城県内水面水産試験場/編 , 茨城県内水面水産試験場 , 茨城県内水面水産試験場 , 河崎 正 , 位田 俊臣 , 根本 隆夫 , 根本 隆夫 , 久保田 次郎 , 熊丸 敦郎 , 熊丸 敦郎 , 岩崎 順 , 外岡 健夫 , 岩崎 順 , 佐々木 道也 , 鈴木 健二( 漁業) , 外岡 健夫 , 熊丸 敦郎 , 外岡 健夫 , 根本 孝 , 久保田 次郎 , 久保田 次郎 , 外岡 健夫 , 位田 俊臣 , 根本 孝 , 位田 俊臣 , 岩崎 順 , 外岡 健夫 , 外岡 健夫. 茨城県内水面水産試験場調査研究報告 第32号. 茨城県内水面水産試験場, 1996-03.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I063008909-00 -
レイモン・アザディ 著 , レイモン・アザディ, 1942-. 霞ケ浦の系譜 : 有史以前~現代. 筑波書林, 1995.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002469943-00 , ISBN 4900725129 -
「水産茨城の歩み」編纂委員会/〔編〕 , 「水産茨城の歩み」編纂委員会 , 「水産茨城の歩み」編纂委員会. 水産茨城の歩み 昭和54年~63年. 「水産茨城の歩み」編纂委員会, 1989-10.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I062888598-00 -
茨城県農林水産部漁政課/編 , 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所/編 , 茨城県内水面水産試験場/編 , 茨城県農林水産部漁政課 , 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 , 茨城県内水面水産試験場 , 茨城県農林水産部漁政課 , 茨城県霞ケ浦北浦水産事務所 , 茨城県内水面水産試験場. 霞ケ浦北浦の水産業 〔1995〕. 茨城県農林水産部漁政課, 1995-03.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I063008770-00 -
出島村史編纂委員会 編 , 出島村 (茨城県). 出島村史 続編. 出島村教育委員会, 1978.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001372943-00 -
かすみがうら市郷土資料館/編集 , かすみがうら市郷土資料館 , かすみがうら市郷土資料館. 帆曳網漁の世界 : 霞ケ浦と共にいきた人々 : 展示解説書. かすみがうら市郷土資料館, 2005-07. (特別展・かすみがうら市誕生記念 : 第28回)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I062611498-00 -
霞ヶ浦の帆引き船物語 : 歴史・民俗、メカニズム、新造船の記録. 霞ヶ浦町, 2005.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I031936806-00 -
観光帆引き船 : 霞ケ浦町 : 湖面を渡る風、さわやか. 霞ケ浦町観光協会.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I062900825-00
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茨城県内水面水産試験場/編 , 茨城県内水面水産試験場 , 茨城県内水面水産試験場 , 河崎 正 , 位田 俊臣 , 根本 隆夫 , 根本 隆夫 , 久保田 次郎 , 熊丸 敦郎 , 熊丸 敦郎 , 岩崎 順 , 外岡 健夫 , 岩崎 順 , 佐々木 道也 , 鈴木 健二( 漁業) , 外岡 健夫 , 熊丸 敦郎 , 外岡 健夫 , 根本 孝 , 久保田 次郎 , 久保田 次郎 , 外岡 健夫 , 位田 俊臣 , 根本 孝 , 位田 俊臣 , 岩崎 順 , 外岡 健夫 , 外岡 健夫. 茨城県内水面水産試験場調査研究報告 第32号. 茨城県内水面水産試験場, 1996-03.
- キーワード
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- 帆引き船(ホビキブネ)
- 霞ケ浦(カスミガウラ)
- 北浦(キタウラ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000291171