レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年11月01日
- 登録日時
- 2014/01/29 12:17
- 更新日時
- 2014/02/12 15:13
- 管理番号
- 中央-1-00681
- 質問
-
解決
「社会」の語源や由来について知りたい。
- 回答
-
以下の辞典に「社会」について記載があった。
(1)『日本大百科全書 11 して‐しようし』 小学館 1986
p.253 社会の項
『近思録』での使用例や、福地源一郎によって初めて用いられたことなど、ことばの成り立ちについても記載があり。
(2)『日本国語大辞典 第6巻 さこう-しゅんひ』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001
p.1077 しゃ-かい【社会】の項
“語誌”のところに、「幕末から明治初期にかけて、西洋のsocietyという概念に対応する訳語としては、(略)、福地桜痴が明治八年(一八七五)一月一四日の「東京日日新聞」に初めて「ソサイチー」のルビ付きで「社会」という語を使用した」と書かれている。
(3)『日本語源広辞典』 増井 金典/著 ミネルヴァ書房 2010
p.420 しゃかい【社会】の項
「語源は「英語society」の訳語です。明治八年に中国古語「社会(農耕地の神中心の会合)」を当てた言葉です」と記載があり。
(4)『新明解語源辞典』 小松 寿雄/編 三省堂 2011
p.466 しゃかい【社会】の項
英語societyの訳語で、「「社会」は、中国では土地の守護神を中心とした集団を意味し、宋代の『近思録』に「郷民為社会[郷民社会を為す]」とある。それを日本で訳語として用いたもので、(略)今日の意味で「社会」を初めて使ったのは、福地桜痴で明治八年一月一四日の『東京日日新聞』に「高上なる社会〈ソサイチー〉」と使ったという(明治のことば辞典)」と書かれている。
(5)『明治のことば辞典』 惣郷 正明/編 東京堂出版 1986
上記(4)に挙げられていた辞典です。
p.207~209 しゃかいの項
明治10年の『新撰玉篇』から大正4年の『ローマ字索引国漢辞典』まで、「社会」という言葉がどの辞典にどういった言葉で記載されているか書かれているほか、『近思録』や『東京日日新聞』での用いられ方が紹介されている。
このほかに、以下のような、明治のことばについて書かれている書籍や、社会について書かれている書籍も確認。
(6)『明治のことば 文明開化と日本語(講談社学術文庫)』 齋藤 毅/[著] 講談社 2005
p.184~234に、「第五章 社会という語の成立」として、「社会」という語の成立時期や制作者について記載があり。
(7)『社会と国家』 加藤 哲郎/著 岩波書店 1992
p.126~130に「ソサイアティ」という言葉について記載があり。
(8)『日本の経済学(中公新書)』 玉野井 芳郎/著 中央公論社 1971
p.14~15に、societyに社会ということばが当たるまでの訳語の変遷などが書かれている。
- 回答プロセス
-
・百科事典、国語辞典、語源辞典で調べる。
・googleブックスで、“社会”、“福地源一郎”、“語源”などをキーワードに検索。
- 事前調査事項
-
利用者より、ウェブサイト「語源由来辞典」(http://gogen-allguide.com/si/syakai.html (2014.1.29最終確認))で「社会」の語源や由来について説明があるのだが、この情報の出典はわからずとのこと。
- NDC
-
- 日本語 (810 9版)
- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 社会
- 語源
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000148573