レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年05月01日
- 登録日時
- 2011/08/08 17:33
- 更新日時
- 2014/02/11 12:08
- 管理番号
- 塩尻002
- 質問
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解決
島木赤彦が塩尻市の広丘小学校を去る際に苔の歌を6首詠んだらしい。『赤彦全集』に載っていると思うので調べてほしい。
- 回答
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『赤彦全集 第1巻』に収録されている。該当の6首は下記のとおり。
斯の如かなしき胸を森ふかき青蘚の上に一人居りつつ
この森の奥どこにこもる丹の花のとはにさくらん森のおくどに
二年をもの思ふとき安らかに我をおきたるかなし森はも
この蘚に来てあそびたる友二人亡き人となりしきのふの如し
春ひと日雪とけきゆる青蘚の林のにほひ日を浮けにけり
この森のをはりの歩みやはらかに苔に触りつつ日は暮るるかな
- 回答プロセス
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『赤彦全集 別巻』に「全歌集初句索引」があるが、初句はわからないので経歴から調べた。
『歌人・教育者 島木赤彦』p.79に広丘小学校時代について記述があった。同書の参考文献をたどったところ『広丘小学校百年誌』p.222に赤彦が広丘を去る際に「日曜一信(南信日日新聞の日曜版に発表していたコラム)」に書いた文章が載っており、ここに苔に関する歌6首が含まれていた。
歌が判明したので初句索引で調べると該当の6首は歌集『馬鈴薯の花』に掲載されており、この歌集は『赤彦全集』では第1巻に収録されているのでこちらを提供した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 『歌人・教育者 島木赤彦』 徳永文一/著 渓声出版 2003
- 『塩尻市立広丘小学校百年誌』 百年誌編纂委員会/編 百周年記念事業実行委員会 1989
- 『赤彦全集 1~9,別巻』 久保田俊彦/著 岩波書店
- キーワード
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- 島木赤彦
- 短歌
- 塩尻
- 広丘小学校
- 長野
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000089759