レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年02月26日
- 登録日時
- 2014/02/26 11:59
- 更新日時
- 2014/02/26 11:59
- 管理番号
- 相-130017
- 質問
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解決
古文書の中に「預ケ口米」という言葉がでてきたが、この言葉の意味を知りたい
- 回答
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『静岡県史 資料編12 近世四』(静岡県編集発行 1995)<215.4/154/2-12>(21080031)「第二編 くらし」の「第2章 生計・経営」に、
「349 寛延四年 豊田郡貴平村六人三河人宛小作証文」(938頁)の記載があり、この「小作証文」の記述に「預ケ口米」が出てきます。また、同資料には「解説」(p.1277~1361)が収載されており、 同1342頁に、通し番号「349」の解説として次のような記述があります。
「小作人から地主に宛てた小作証文だが、その規模が大きく地主が三河足助という遠隔地在住であること、なおまた分米すなわち領主側の査定による公称生産高を大きく上回る預け口米、すなわち小作料の額に注意できる。」
『日記が語る19世紀の横浜 』横浜開港資料館編 山川出版社 1998 <K25.1/60>p31-33には「預口」(小作料)「預け口」(契約小作料)という記述がみられます。
『幕藩体制下の小農経済』岡光夫著 法政大学出版局 1976 <612.1/123>p62-64には「田地支配要記」(山内重右衛門著)のなかの記述が紹介されていますが、そのなかで「預ケ口」を下作料、小作料と訳しています。
また、『御殿場市史 第二巻』(御殿場市史編さん委員会編 1975)<215.4/53/2>(21521679)に、「小作証文反別帳」の事例として「16 天保八年鹿嶋屋小作預け反別書き上げ」(222頁)の記載があり、「預ケ口米」が出てきます。
『小田原市史 史料編近世Ⅱ』小田原市 1989 <k21.7/21/1-4-2>p259では小作手形の中に、『裾野市史 第五巻』1999 <215.4/159/5>p131-132では小作証文の中に「預ケ口米」がでてきます。意味については特に言及がありませんでした。
- 回答プロセス
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①古文書の用語辞典を確認するが「預ケ口米」の掲載はなし
②geogleの書籍検索で「預ケ口米」を検索すると、『静岡県史 資料編12 近世四』『御殿場市史 第二巻』『小田原市史 史料編』『裾野市史 第五巻』などがヒットしたので確認する。『静岡県史』の解説文に「預け口米、すなわち小作料」と記載あり。その他の資料でも小作証文や小作手形の中で使用されている。
③geogleの書籍検索で「預ケ口米 小作」を検索する。ヒットしたもののうち『日記が語る19世紀の横浜』『幕藩体制下の小農経済』に「預ケ口」についての記載があるのを確認
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 農業経済・行政・経営 (611 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 古文書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000149821