レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2001/04/30
- 登録日時
- 2005/12/09 02:11
- 更新日時
- 2010/11/25 02:00
- 管理番号
- 新県図-00005
- 質問
-
解決
新潟焼山及び妙高山の噴火に関する文学作品を探している。ノンフィクションも含めた該当作品を紹介してほしい。
- 回答
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1.噴火について
噴火ということに限定すると、該当する文学作品は見つかりませんでした。ただし、地学関係の資料の中に、両山の噴火についての記述がありましたので参考までにご紹介します。
(1)『妙高山の生いたち-妙高山は噴火するか-』(早津賢二著 妙高高原町教育委員会 1980
当館請求記号:N453-2) 著者は妙高火山群の研究に詳しい火山地質学者。
p2「妙高の噴火と縄文人」 挿絵。
p3~4「まえがき」 「…妙高は、火山だといわれています。火山であるからには、噴火したことがあるのでしょう。でも、私たちの目の前では、まだ一度も噴火したことがありません。…」
p24~28「運命の日」 「妙高火山最後の噴火の様子を、順を追ってみていくことにしましょう。…以上が、妙高火山最後の大噴火であった大田切川火砕流と、それに先立つ火山灰の噴出にともなったドラマです。」
噴火の様子がノンフィクション的に、科学者の目から描かれています。
(2)『妙高山は噴火するか-妙高山の生いたちを探る-』(早津賢二著 新潟日報事業社 1990 N453-H49) (1)を全面改訂したものです。
p51~53「緑の楽園」 (1)p24~28の記述とほぼ同一ですが、数値等が改訂されています。
p53~56「運命の日」 (1)p24~28の記述とほぼ同一です。
(3)『燃える焼山-知られざる火山その現在・過去・未来-』(早津賢二著 新潟日報事業社 1992 N453-H49) ノンフィクション的な書き方ではありませんが、各時代の噴火の様子が、古文書の記述をもとに解説されています。
(4)『上越の大地をさぐる』(高田平野団体研究グループ編 上越新聞社 1987 N450-Ta28)
p20~21「火山としての妙高山」 「歴史時代に入ってからは、噴火の記録はありません。…」
p30~31「あばれん坊の焼山」
(5)『妙高高原町史』(妙高高原町 1986 N2*32-My)
p15~35「妙高火山」
p36~46「焼山火山」
(6)『糸魚川市史 1 自然・古代・中世』(糸魚川 1976 N233-1)
p40~50「焼山と周辺」
2.文学作品について
有史以降、妙高山の噴火はありません。文学作品に取り上げられているとしても、噴火そのものは題材とされていないようです。ここでは、妙高山が取り上げられている文学作品を列挙します。山麓の赤倉温泉、燕温泉等を対象としたものは、原則として省略しました。なお、焼山に関するものは発見できませんでした。
(1)『現代紀行文学全集 山岳篇 下』(修道社 1966 N915.6-G34-7)
p297~300「妙高山」(深田久弥著) 「一たい妙高山の古い文献は非常に少ない。…橘南渓の「東遊記」くらいである。…妙高山を詠んだ古い歌や言い伝えというものは全くない。」 昭和18年2月記、昭和18年3月『文学界』に発表されたものです。
(2)『越のうた散歩-詩歌歳時記-』(大滝貞一著 新潟日報事業社 1986 N910-2)
p112「獅子独活よなほ草ならば靡けかし妙高おろし強き朝など 与謝野晶子」
p116「妙高はもとより嶺々の秋の雲 皆吉爽雨」
(3)『越後のうた』(伊丹末雄著 柿村書店 1978 N902-1)
p58~59「妙高山を仰いで」 斎藤茂吉の『歌集たかはら』の解説です。
(4)『歌集たかはら』(斎藤茂吉著 岩波書店 1950 911.1-Sa25)
p83~91「妙高高原」
p92~93「越後妙高山」
p94~96「妙高・野沢温泉」
(5)『くびき文学散歩』(小林勉著 北越出版 1974 N902-Ko12)
p72~73「夕日が丘」 小川未明の詩碑の解説です。
p73~74「堀口大学ゆかりの地」 堀口大学の詩碑の解説です。
(6)『頸城文学紀行』(小林勉著 北越出版 1987 N902-7)
p82~85「夕日が丘と関川の里」 (5)に類似の内容です。
p85~86「赤倉旅情」 与謝野晶子の短歌などの紹介です。
(7)『妙高の四季』(畑山覃子著 短歌新聞社 1996 N914.6-H42) 地元妙高高原町在住
の歌人によるエッセイ集。
(8)『花のある小路』(杉みき子著 北越出版 1974 N940-Su32) 上越市高田在住の作家
によるエッセイ集。
p19~24「妙高山」
(9)『妙高の秋』(島村利正著 中央公論社 1979 913.6-Sh39) 妙高高原を舞台とした私
小説。
(10)『新潟県文学全集 資料編 新潟県を舞台にした文芸作品総覧』(郷土出版社 1997 N913.6-N725B-S)
(掲載ペ-ジ、作者名、作品名、分類、収録図書)
p30 石黒清介 歌集草の上 短歌 歌集草の上・平成7・短歌新聞社
p52 江見水蔭 信濃よ越後よ 紀行 水蔭行脚全集・昭和8・江水社
p75 尾崎紅葉 煙霞療養 紀行 尾崎紅葉全集9・昭和17・中央公論社
p102 北原白秋 夢殿 短歌 白秋全集10・昭和61・岩波書店
p117 小杉放庵 山居 随筆 山居・昭和17・中央公論社
p141 志賀直哉 早春の旅 小説 志賀直哉全集4・昭和48・岩波書店
志賀直哉 日記 日記 志賀直哉全集11・昭和48・岩波書店
p144 島村利正 妙高の秋 小説 妙高の秋・昭和54・中央公論社
p193 千代国一 鳥の棲む樹 短歌 現代短歌全集11・昭和21・筑摩書房
p256 深田久弥 妙高山 紀行 日本百名山・昭和57・朝日新聞社
p268~269 堀口大学 冬心抄 詩 堀口大学全集1・昭和57・小沢書店
堀口大学 夕の虹 詩 堀口大学全集1・昭和57・小沢書店
堀口大学 夕かげの虹 詩 堀口大学全集1・昭和57・小沢書店
p339 吉野秀雄 吉野秀雄全集第1巻・第2巻 短歌 昭和44・筑摩書房
(11)『妙高高原町史』
p925~927「第五節 妙高高原を紹介した人と作品、民謡 一 文化人の来訪と作品」 「紅葉と天心、徳富蘆花赤倉の歌、堀口大学とその作品、門田穣と妙高高原、与謝野晶子と吉井勇、木下杢太郎と志賀直哉、桂月・放庵・千靭、水哉そのほか」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本文学 (910 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 新潟焼山・妙高山の噴火
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 機関・団体
- 登録番号
- 1000025564