レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年12月07日
- 登録日時
- 2011/12/07 16:50
- 更新日時
- 2012/02/28 18:24
- 管理番号
- 千葉市中央004
- 質問
-
解決
「おはこ」という言葉の意味と語源が知りたい。
- 回答
-
『広辞苑 第六版』によれば、「おはこ」とは、「①最も得意とするもの。得意の芸。②転じて、その人の癖」のことをいう。語源について、同書では「箱に入れて大切に保存する意から。歌舞伎十八番を市川家が秘蔵芸としたことから「十八番」とも当てて書く」とある。
また、『語源海』によれば、「歌舞伎から出た語。特に演出などの秘伝書が秘蔵されている箱からの呼称」であり、「宛字の<十八番>は七代目市川団十郎が当たり芸を十八種出したところから」とある。『暮らしのことば新語源辞典』は、「十八番をオハコというのにも複数の説が見られる」としており、「「歌舞伎十八番」の台本を箱に入れて保存したから」という説のほか、「箱の中の品が真作であることを示すいわゆる「箱書き」から、すぐれたものと認定された芸の意をこめた」といった説が紹介されている。
「十八」という数については、『歌舞伎辞典』の「歌舞伎十八番」の項に、①歌舞伎では特別の演目を十八番と呼んでいた、②総称・代表の意によるもの、③主人公の年齢との関係などの諸説が紹介されているが、解釈は定まっていないようである。
- 回答プロセス
-
①言葉の意味を調べるので、国語辞典をひく。ここで用いたのは『広辞苑』。意味と語源について記載されている。
②語源について、より詳しく調べるため、語源辞典もひく。『語源海』、『暮らしのことば新語源辞典』を用いた。
③歌舞伎から出た言葉とのことなので、『歌舞伎事典』も確認してみる。なぜ「十八」なのか、諸説紹介されている。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 歌舞伎 (774 9版)
- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 参考資料
-
- 『広辞苑 第六版』岩波書店 2008
- 『語源海』東京書籍 2005
- 『暮らしのことば新語源辞典』講談社 2005
- 『歌舞伎事典』平凡社 2000
- キーワード
-
- おはこ
- 十八番
- 語源
- 歌舞伎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000097475