レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/11/07
- 登録日時
- 2010/06/17 02:01
- 更新日時
- 2010/07/15 15:19
- 管理番号
- 埼浦-2009-092
- 質問
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解決
大正12年の関東大震災の後、戸籍の事務手続が遅れた事実があったかどうかを知りたい。また、そのような事実があった場合は、いつから平常に戻ったのかも知りたい。
- 回答
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『東京府大正震災誌』(東京府 大正14)の「戸籍簿、寄留簿等の回復に関する件」という項に「火災地の区役所に於いては、戸籍、届書、寄留書、除籍等の書類の回復に就いては、省令第21号を公布して、再届書再送付等の方法を採った。期間を大正13年3月31日までとし、口頭で申し出ても差支障ないという内容の記述があり、これを紹介する。
また、質問者が具体的に知りたい場所が豊多摩郡野万村(現中野区)であるため、中野区政資料センターの所在地、連絡先をあわせて紹介する。
- 回答プロセス
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《BOOKPLUS》を〈関東大震災 & 行政〉で検索するが、該当の内容の資料なし。
《NDL-OPAC(雑索)》を〈災害 & 戸籍〉で検索する。
岩田 章浩(イワタ アキヒロ)著「実務家の声 災害と戸籍」 (『戸籍 756』(2004.12))がヒットするが、県内なし。国会図にはあり。(内容未確認)
自館目録を〈関東大震災〉で検索し、ヒットしたものを調査する。
『大正震災志 上・下』(内務省社会局編 雄松堂出版 1986)(大正15年内務省社会局刊の複製)
「被害状況」と「郡役所の執りたる応急措置」等の記述はあるが、戸籍事務に関する記述は見つからず。
《ヨミダス歴史館》を〈関東大震災 & 戸籍〉で(明治~昭和)を検索する。
「戸籍簿再製」「届書の写しでも保険金や預金は立派に受取れる筈だ」「四区の戸籍復活す」など関連すると思われる記事がヒットするが、戸籍の受付や受理を遅らせたという記述は見つからず。
【その他調査済み資料】
『東京都の誕生』(藤野敦 吉川弘文館 2002)
『行政の危機管理システム』(中邨章 中央法規出版 2008)
『震災復興の経済学』(鈴木浩三 古今書院 1997)
『関東大震災と情報-東京都公文書館所蔵関東大震災関係資料目録』(東京都 東京都 1996)
『1923関東大震災報告書 第1編』(中央防災会議災害教訓の継承に関する専門調査会 2006)
『帝都復興と生活空間』(田中傑 東京大学出版会 2006)
『東京・関東大震災前後』(原田勝正 日本経済評論社 1997)
『東京焼失-関東大震災の秘録』(広済堂出版 1973)
『関東大震災』中島陽一郎著 (雄山閣 1982)
『東京大正震災誌』(東京市庶務課 1925)
『ドキュメント関東大震災』(草風館 1993)
NDC分類〈369〉の書架から
『東京府大正震災誌』(東京府 大正14)を調査する。
第5篇に火災地の区役所における戸籍書類の喪失、の回復、再届書再送付等の方法等についての記述あり。質問者が具体的に知りたい場所として、豊多摩郡野万村のため、野万村が現在の中野区であることを確認し(『角川日本地名大辞典 13 東京都』による)中野区の区史を調査する。
『中野区民生活史 2』(中野区 1984)には該当なし。
《中野区政資料センター》(http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/ 2009/11/05 最終確認)
- 事前調査事項
- NDC
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- 民法.民事法 (324 9版)
- 参考資料
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- 『東京府大正震災誌』(東京府 大正14)
- キーワード
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- 戸籍
- 関東大震災
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000067938