レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010
- 登録日時
- 2013/05/28 10:29
- 更新日時
- 2016/11/29 14:47
- 管理番号
- 市民2010-事24
- 質問
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解決
「槍術」という武道があるが、宮城県での歴史が知りたい。
- 回答
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宮城県に伝わった槍術は、岡野流をはじめ心眼流、新陰疋田流など18流派があり、
伊達家の御流儀兵法は本心鏡智流である。
瑞鳳寺にある「槍形碑」は、槍術師範富塚玄門が生前に立てた自分の墓。
富塚玄門は、もとは宮城郡愛子村の樵夫で、木の枝を削って槍にして滝を登る鯉を
突いているうちに槍術をおぼえ、仙台城下で各道場で勝負したが負け無しだった。
噂を聞いた藩主吉村が御膳試合に呼んでその妙技に感心し、三百石を賜って槍術
師範を命じた。『宮城県史』18巻p.418
『仙台郷土研究』復刊第6巻第1号通巻222号の「特集 仙台藩の武芸」という特
集記事があり「風伝流槍術の仙台藩伝来について」「黒川郡大衡村に伝わった風伝
流槍術と柳生流剣術」といった記事が載っていた。
また、『仙台郷土研究』 復刊第8巻第1号通巻226号p.25に「槍術家・富塚玄門」と
いう記事があった。
明治になってからは槍術は廃れ、現在宮城県には道場なども見当たらないようだ。
- 回答プロセス
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「槍術」をキーワードに検索したところ、『宮城県史』 18巻、『宮城県史』 32巻 史料
篇p.63、『仙台郷土研究』 復刊第6巻第1号通巻222号、『仙台郷土研究』 復刊第8
巻第1号通巻226号、『浜田家に相伝された風伝流槍術の伝巻』が見つかった。
『日本武道体系』 第7巻によると、明治になって槍術の大方の流派は廃れてしま
い、わずかに宝蔵院流など数派が残るのみということ。
インターネットで、現在宮城県に残っている流派や道場を探したが見つからなかった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『宮城県史』 18巻 医療・体育(宮城県/著 ぎょうせい 1987年)
- 『宮城県史』 32巻 史料篇(宮城県/著 ぎょうせい 1987年)
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『仙台郷土研究』 復刊第6巻第1号通巻222号(仙台郷土研究会/編 仙台郷土
研究会 1981年) -
『仙台郷土研究』 復刊第8巻第1号通巻226号(仙台郷土研究会/編 仙台郷土
研究会 1983年) -
『浜田家に相伝された風伝流槍術の伝巻』(渋谷鉄五郎/著 仙台郷土研究会
1963年)・・・・・仙台郷土研究第23巻第2号抜粋 - 『日本武道大系』 第7巻 槍術・薙刀術・棒術・鎖鎌術・手裏剣術(同朋舎 1982年)
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日本古武道協会ホームページ
http://www.nihonkobudokyoukai.org/about/
(2010年3月1日現在)
- キーワード
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- 槍術
- 宮城
- 武芸 武道
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000131735