レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/3/12
- 登録日時
- 2015/03/13 13:56
- 更新日時
- 2015/03/28 08:21
- 管理番号
- 20090161
- 質問
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解決
『山形県史 資料篇 5 雞肋編 上』 および 『山形県史 資料篇 6 雞肋編 下』 所収の 「雞肋編」 とはどのような史料か。
- 回答
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「雞肋編」について、採録されている史料の年代や対象、編纂者、編纂に至る経緯の概略等が、資料1『山形県史 資料篇 5 雞肋編 上』 冒頭の「雞肋編 序」、「雞肋編 自序」、「凡例」 の中に記載されていますので、主な記載を下記に抜粋しお知らせします。
・採録史料の年代と対象について、
「此書は御先祖一智公より御五代泰仁公迄の吾大泉の舊記遺翰を聚録せし也」
「勿論官府公署之舊記乃至士庶之所蔵蠧餘朽簡輯録」
「泰仁公終らせ給ひし享保十六年を限りとす」
「されど本書に支干年月ありて年號なく又は月日ありて支干なきものありといへども事蹟文躰享保以前のものに紛なき物は此書に採録す」
「寛延二年御預地百姓共の訴状は (中略) 御家の御美事なれば此書の末巻に附す」
「御政務秘密に預る舊記遺翰を輯録七巻深秘の部として別冊となしぬ」
「大泉の舊主なれば武藤上杉最上の舊記又は先年御預ありし加藤肥州本多雲州高力豫州此三家の記録も共に末巻に附す」
・編纂した加藤正從について、
「秋月翁為致道館司書三十有餘年(中略)大泉之舊記遺翰官務之暇百方捜索則見筆焉」
そのほか、資料3『新編庄内人名辞典』P239に
生没年;明和8(1771)~天保5(1834)
庄内藩7人扶持。
藩校致道館司書を勤め、文化3年から天保5年まで約30年を費やして庄内藩の諸古文書を筆写・整理し、「雞肋編」の編纂にあたった等の旨が記載されています。
・編纂の経緯については、
「家父正識泰仁公に勤仕せられし頃心を用て舊記を集給へるに予正從も其跡を継て聚録し今一編をなせし」等と記載されています。
・編纂完成の時期については、
「自序」等の日付に「天保五年甲午仲冬」とあります。
なお、一智公、泰仁公が家督を継いでいた年代は、資料2『山形県史 資料篇 6 雞肋編 下』に、
初代酒井忠次(一智公);天文5(1536)~慶長元(1596)
五代酒井忠義(泰仁公);万治3(1660)~天和元(1681)である旨記載されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210)
- 参考資料
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- 資料①山形県史 資料篇 5 雞肋編 上/山形県編/1961(K209/ヤマ/5)
- 資料②山形県史 資料篇 6 雞肋編 下/山形県編/1961(K209/ヤマ/6)
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資料③新編庄内人名辞典/庄内人名辞典刊行会編/1986(K281.03/ショ)
※( )は当館の請求記号です。
- キーワード
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- 雞肋編
- 加藤正從
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000168939