レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年05月16日
- 登録日時
- 2021/06/24 12:41
- 更新日時
- 2021/07/29 13:00
- 管理番号
- 相-210003
- 質問
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解決
「平家物語」巻第九 「忠度最期」(ただのりさいご)の部分について
一の谷の合戦で、平家の忠度が合戦で逃げて見つかった際に身分を名乗らなかったが、お歯黒をしていたために平家の上流貴族(武士?)であることが判明し、討ち取られるという場面がある。これについて。
①平家の上流貴族(武家だが、公家を模倣していた?)の全員がお歯黒をしていたのか、それとも一部の者なのか。
②女性は眉を落として丸く描くなど女性は化粧をしていたと思われるが、男性もお歯黒以外に化粧をしていたのか。
- 回答
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①について
『講座日本風俗史 第8巻』雄山閣出版 1959
p.58-59 上古に於てはおはぐろは上流階級のみ行われたが、中古では男性はやめるようになったが、平安末期鳥羽天皇の頃に再び上流階級の男子(公家など)におはぐろをつける風習が起こった。(中略)暇でおしゃれなお公家さん達の間に流行を呼んだのである。これから上流階級では男もおはぐろをするようになった。とあります。
『お歯黒考』池田銟七(イケダ サシチ)著・発行 1996
p.38「武士の」お歯黒」の項に、「戦国時代には敵の首を討取ったなか、お歯黒をしていれば論功行賞は高い。」とあります。
②について
『講座日本風俗史 第4巻』雄山閣出版 1959
p.58に「公卿も白河天皇の頃から婦人に倣って化粧することとなり、少年の頃より眉を描き、白粉をつけ、歯黒めをした。(以下略)」とあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382)
- 衣食住の習俗 (383)
- 参考資料
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雄山閣出版株式会社講座日本風俗史編集部 編 , 雄山閣出版株式会社. 講座日本風俗史 第8巻. 雄山閣出版, 1959.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000843450-00 -
池田銟七 著 , 池田, 銟七, 1913-. お歯黒考. [池田銟七], 1996.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002577964-00
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雄山閣出版株式会社講座日本風俗史編集部 編 , 雄山閣出版株式会社. 講座日本風俗史 第8巻. 雄山閣出版, 1959.
- キーワード
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- お歯黒
- 鉄漿
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000300733