レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年08月11日
- 登録日時
- 2013/10/06 16:56
- 更新日時
- 2013/11/14 10:54
- 管理番号
- 県立長野-13-006
- 質問
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解決
須弥壇の下の空間に獅子の像が置かれている場合がある。仏教と獅子の関係について書かれている資料を紹介してほしい。
- 回答
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『仏具大事典』 鎌倉新書 1982年 (当館請求記号【186.4/ブツ】)のp626(曹洞宗の仏具)に、須弥壇に関して
「法堂(はっとう)の設置物としての必須条件として、まず説法のために住持が昇る須弥壇の存在がある。須
弥壇には正面の階段(正階・主階)があり、(中略)主階の両脇に阿吽の獅子が置かれるのは、仏の座を獅子座
と呼ぶことにちなんだものであろう。」
とある。
獅子、獅子座に関しては、『広説佛教語大辞典 中巻』中村元/著 東京書籍 2001年 (当館請求記号【180.33/ナハ/2】)
に、「獅子」は「師子」の項への指示があり、「獅子に同じ。獣中の王であるから獅子王といい、仏は人の王であるから獅子にたとえる。また仏・菩薩が一切
おそれるもののないこと、なにものにもたじろがぬ態度をたとえる。」「師子座」の項には、
「仏がすわる所。仏の座席の意。獅子が百獣の王であるように、仏も一切の者の王者であるから、人間の中で
の獅子であるといい、その座所を師子座という。」とある。
『仏像の持ちもの小事典』秋山正美/著 燃焼社 1992年 当館請求記号【186.8/アマ】p101~102に「大陸伝来
の猛犬と考えられた獅子」の項目に、「仏教の思想では、師子が百獣が恐れをなす王者の獣であり、古代インドに
おいても師子の像を仏像などの全面左右に配置するしきたりがあったようだ、と記している。
『古典に見る仏教語解説辞典』倉部豊逸/編著 国書刊行会 1994年 当館請求記号【180.33/クホ】ではp157~159
に「獅子」の項目があり、獅子座の説明や、「獅子吼」や「獅子奮迅」など釈尊の説法を例えた言葉を解説している。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教 (180)
- 仏会 (186)
- 参考資料
- キーワード
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- 須弥壇
- 獅子
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000137888