レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/8/28
- 登録日時
- 2020/09/27 13:59
- 更新日時
- 2021/08/18 20:01
- 管理番号
- 南浦和-1-00068
- 質問
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解決
原三渓(実業家・美術品蒐集家)の自伝を読みたい。
- 回答
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自伝的資料として『原富太郎自叙伝』『潜思録』があるが共に貸出不可。横浜開港資料館で2冊とも所蔵・公開されており、事前予約をすれば閲覧可。
- 回答プロセス
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ジャパンナレッジにて”原三渓”で検索
『日本人名大辞典』より、本名は原富太郎(とみたろう)で婿入り前の旧姓は青木であること、生糸貿易商であったこと、横浜に三渓園を作り収集した美術品を展示したこと、前田青邨ら画家を支援したこと等を確認。
『原三渓 近代日本画を育てた豪商』 竹田道太郎/著 有隣堂 1977
美術評論家である作者による評伝。
『原三渓物語』 新井恵美子/著 神奈川新聞社 2003
P.291~P.297に関連年表や家系図、参考文献の記載あり。原富太郎の著作として『原富太郎自叙伝』『潜思録』あり。
『原三渓 偉大な茶人の知られざる真相』 齋藤清/著 淡交社 2014
P.386 おもな参考文献(自筆本・私家版)の中に『余技』(原三渓 大塚工藝社 1938)あり。ただし自伝ではない(下記『原三渓の美術』資料④を参照)。
『原三渓と日本近代美術』 三上美和/著 国書刊行会 2017
P.302~P.316に略年譜と主要参考文献あり。
『藝術のパトロン』 矢代幸雄/著 中央公論新社 2019
P.73~P.177にかけて、原三渓に関する記載あり。
『原三渓の美術』 横浜美術館/監修 求龍堂 2019
P.252 主要参考文献一覧に、以下の資料あり。
①『原富太郎自叙伝』 1890
原家に婿入りする前、青木富太郎の名で記した自筆の雑記。
②『潜思録』 1892
富太郎が実業に関する自らの姿勢を記したもの。
③『随感録』 執筆年不詳
芸術論・現代作家論・展覧会論・回想録などが書き留められている、私的アンソロジーのような稿本。
④『余技』 1938
三渓が自ら編集した画集。三渓の旧蔵品のうち、画によって名を成した者ではない人々の作品を収録したもの。
上記①②について、横浜開港資料館にて所蔵・公開されているとの記載あり。
横浜開港資料館 http://www.kaikou.city.yokohama.jp/ (2020.10.1最終確認)
事前に予約すれば資料閲覧室の利用が可能。なお①②は公共図書館には所蔵なし。
『志に生きる!昭和傑物伝』 江口敏/著 清流出版 2003
P.263~P.275に原富太郎の記載あり。
『富豪への道と美術コレクション』 志村和次郎/著 ゆまに書房 2011
P.84~P.102に「生糸貿易・原富太郎の芸術家支援とコレクション」があり、P.87に『潜思録』を著した旨の記述あり。
また、P.89に「三渓記念館では、創設者・原三渓に関する資料(中略)などを展示している」とあり。
三渓記念館 https://www.sankeien.or.jp/ (2020.10.1最終確認)
神奈川県立図書館 https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/ (2021.2.26最終確認)
「原三渓 文化人としての足跡」(神奈川県立図書館トピックスのとびらNo.166)や「三渓園に名を残す横浜の豪商 原富太郎」(人物データファイル)などが見つかる。これらによると書画・詩歌・手紙・日記はあるが自伝は無い。
横浜市立図書館 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/library/ (2021.2.26最終確認)
「特集:原三渓 横浜に美の楽園を創った男」『日の眼』2019年8月号
P.17~P.61に、原三渓の生誕150年・没後80年を記念した横浜美術館の展覧会出品作品を中心に、その美意識に迫った特集記事あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 原三渓
- 原富太郎
- 自伝
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000287502