レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/25
- 登録日時
- 2017/12/26 00:30
- 更新日時
- 2017/12/26 00:30
- 管理番号
- 1000000925
- 質問
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解決
沖縄の民俗・風習で、子供の新しい服を買った時、服を柱に吊るして長寿を願う歌をうたう事について知りたい。
- 回答
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①
『琉球と日本本土の遷移地域としてのトカラ列島の歴史的位置づけをめぐる総合的研究』(琉球大学法文学部∥[編]・刊、2004.3)
p201-208 「トカラの民俗 沖縄との比較のための覚書 赤嶺政信」の論文で、p205-206 「6 亭主柱」の項目がある。
p206 「…髪立て儀礼に見られる子どもの新調した着物と柱との関係については、類似のものが沖縄でも見出せる。大正8年の『沖縄朝日新聞』に伊波普猷の「沖縄の俚諺とデモクラシー」という文章が載っていて、その中で伊波は、新調した子どもの着物の襟を柱におしあてて、その母が「着物(チノー)やハラハラ、生命(ヌチエー)やナガナガ」と唱える習俗について触れている。…なお、筆者の知る限り、沖縄でも着物をおしあてる柱を中柱と特定する事例が多い点も指摘しておきたい。」の記述がある。
②
『伊波普猷全集 第11巻』(伊波 普猷∥著、服部 四郎 [ほか]∥編、平凡社、1976.10)
p269-270 「沖縄の俚諺とデモクラシー」の項目で、p269 「五月五日は子供の誕生日であった。この日妻は「着物(チノー)やハラハラ生命(ヌチエー)やナガナガ」と唱へつゝ新調の着物の襟を柱におしあてた後、子供に着せてゐたが、私はこれから面白い教訓を得た。…これは翻訳するまでもないが、其の真意は「新しい着物よ、用が済んだら、自然の〔に〕綻びろ、幼子よ、着物などには頓着せずに、ズンズン生長しろ」といふことである。」の記述がある。
③
『沖縄の迷信』(名幸 芳章∥著、月刊沖縄社、1981.12)
p278-279 「着物」の項目で、p278 「新しい着物を着る時は襟を柱に当てて、「着物は(チンヤ)、はだはだ(ハダハダ)、身は強く(ドウヤチユウカー)」または「着物は弱く(チンヤチユウカー)身は強く(ドウヤチユウカー)」と言って着ること」の記述がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 1 琉球と日本本土の遷移地域としてのトカラ列島の歴史的位置づけをめぐる総合的研究 琉球大学法文学部∥[編] 琉球大学法文学部 2004.3 K27/R98 p201-208
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2 伊波普猷全集 第11巻 伊波 普猷∥著 服部 四郎[ほか]∥編 平凡社 1976.10 K08/I25/11 p269-270 -
3 沖縄の迷信 名幸 芳章∥著 月刊沖縄社 1981.12 K386/N46 p278
- キーワード
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- 沖縄 まじない 迷信 服
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000227573