レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/12/15
- 登録日時
- 2016/12/17 00:30
- 更新日時
- 2017/01/04 15:44
- 管理番号
- 1000000886
- 質問
-
解決
首里古地図(嘉手納宗徳版)に、加筆・修正がある理由を知りたい。
- 回答
-
以下の資料を提供した。
①
『写真集 首里城』(首里城復元期成会那覇出版社編集部 編、那覇出版社、1987.3)
p198 「「首里古地図」も元禄の琉球国絵図(一七〇二年)調整の一環として、慶安二年の「首里城図」をベースとして作製されたものと考えられる。その元禄の地図も一八五四年(咸豊四)に損傷し、使用にたえなくなったため再調整の必要に迫られた(『秋姓家譜』)。戦前、首里市役所に所蔵されていた『首里古地図』はその時に再調整されたものであろう。従って一八世紀初頭を中心に表示しながら、一六四九年の「首里城図」をベースにしたために前近代的な要素が残り、一八五四年の再調整の段階で不明な所に後代的な要素が新しく加わったものと考えられる。」の記述がある。
②
『那覇の空間構造』(吉川 博也 著、沖縄タイムス社、1989.6)
p216 「この「首里古地図」は一六四九年に完成している「首里城図」を下敷にして、元禄の「琉球国絵図」(一七〇二)の調整の一環として作成したものと考えられる。その後、この地図が破損したために一八五四年に再調整し修復(「秋姓家譜」による)されたものと思われる。それゆえ、一八世紀初頭を中心に表示されながらも、「首里城図」を下敷にしたため前近代的な要素が残っており、かつ一八五四年の再調整によって後代的な要素が加わったものと思われる。」の記述がある。
p215 「しかし嘉手納自身も指摘されているように…縮尺上の問題、手書きによったことによる記入漏、誤記も若干みられる。」の記述がある。
p276-278 「「嘉手納版」首里古地図記入漏リスト」がある。
③
『琉球国絵図史料集 第3集』(琉球国絵図史料集編集委員会 編、沖縄県教育委員会、1994.3)
p81-82 「一、首里古地図」の項目で、「「首里古地図」と称される首里地域一円を描いた古地図は、戦前の首里市役所に所蔵されていた…(Ⅱ)一九一〇年、具志氏の手によって写された模写図、(Ⅲ)その模写図をさらに一九八九年に嘉手納宗徳氏が模写したもの、以上の三点が残されている。」の記述がある。
④
『沖縄タイムス[マイクロフィルム複製本] 1968年7月』([沖縄県立図書館]、[2011.3])
p370 「東恩納文庫所蔵「首里古地図」の絶対年代について」の記事で、「…写本はオリジンへいろいろつけ加えたであろう。」の記述がある。(1968.7.27)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 参考資料
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- 1 写真集 首里城 首里城復元期成会那覇出版社編集部∥編 那覇出版社 1987.3 K52/SH99 p198
- 2 那覇の空間構造 吉川 博也∥著 沖縄タイムス社 1989.6 K51/Y89 p215-216,276-278
- 3 琉球国絵図史料集 第3集 琉球国絵図史料集編集委員会∥編 沖縄県教育庁文化課∥編 沖縄県教育委員会 1994.3 K299/R98/3 p81-82
- 4 沖縄タイムス[マイクロフィルム複製本] 1968年7月 [沖縄県立図書館] [2011.3] K07/O52 p370(1968.7.27)
- キーワード
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- 首里古地図
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203439