レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年3月3日
- 登録日時
- 2022/03/08 15:14
- 更新日時
- 2022/03/18 09:43
- 管理番号
- 県立長野-21-243
- 質問
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解決
上水内郡信州新町(現・長野市)にある「皇足穂命(すめたるほのみこと)神社」が鎮座していた「皇足山」は、中世に「虚空蔵山」と名前を変えたようだが、どこにあったのか、現在でいえばどこの山なのか知りたい。
- 回答
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国土地理院の2万5千分の一地図などでも、信州新町付近に「虚空蔵山」と名がある山は2座あるが、特定できる史料を確認することはできなかった。
・『信濃史源考 第2巻』小山愛司編 歴史図書社 1976 【N208/45/2】p.356-357には皇足穂命神社について、
伝説には、往古虚空蔵山に鎮座せしが、万寿四年山崩れにて社宇壊滅し、長元元年八月、穂刈平に
遷し再建したり。降りて天正十二年、犀川出水により社宇流失し、直に再建せしも旧記社宝を失ひ、
只「天元四年巳年十二月吉」の十字ある古鈴を存せり。
との記述あり。
この文中の、「万寿四年山崩れにて社宇壊滅」「長元元年八月、穂刈平に遷し再建」「天正十二年、犀川出水により社宇流失」について調査したが、このことに記述がある資料を発見できず。
また、信州新町里穂刈にある現在の「皇足穂命神社」について、次の資料の記述に、「皇足山」や「虚空蔵山」についての記述を発見できず。
『長野県百科事典』信濃毎日新聞社開発局出版部 信濃毎日新聞社 1981 【N030/2】
『上水内郡神社誌』上水内神社誌改定版編纂委員会 長野県神社庁上水内支部 1963 【N171/7】
『上水内神社誌』上水内神社誌改訂版編纂委員会 長野県神社庁上水内支部 2010 【N171/7a】
『上水内郡誌』上水内郡役所編 1908【N212/1】
『長野県上水内郡誌 歴史篇』上水内郡誌編集会編/発行 1976 【N212/93/2】
- 回答プロセス
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1 信州新町にある神社ということで、利用者調査済みの『信州新町史』を確認する。あわせて、『上水内郡誌』などの郷土史を調査。
2 調査した『信濃史源考 第2巻』内に、「伝説には、往古虚空蔵山に鎮座せしが、万寿四年山崩れにて社宇壊滅し、長元元年八月、穂刈平に遷し再建したり。降りて天正十二年、犀川出水により社宇流失し、直に再建せしも旧記社宝を失ひ、只「天元四年巳年十二月吉」の十字ある古鈴を存せり。」との記述があったため、万寿四年の山崩れや、天正十二年の犀川の出水について調査するも、記載のある資料なし。
3 「虚空蔵山」は長野市信更町にもある山ということで、『更級埴科地方誌』などの郷土史を調査するも、「皇足穂命神社」との関連の記載なし。
4 信濃毎日新聞データベースにて、「皇足穂命神社」「皇足山」「虚空蔵山」などのキーワード検索をするも、ヒットなし。
<調査済資料>
『信州新町史 上』信州新町教育委員会信州新町史編さん委員会編 信州新町 1979 【N212/148/1】
『長野県神社百年誌』長野県神社庁編・刊 1998 【N170/7】
『上水内の自然と人文』上水内教育会編・刊 1953 【N212/5】
『長野県上水内郡誌 自然篇』 上水内郡誌編集会編・刊1970 【N212/93/1】
『長野県町村誌1 北信篇』 長野県編 郷土出版社 1985 【N290/291/1】
『日本歴史地名大系 20 長野県』 平凡社 1979 【N290.3/54】
『角川日本地名大辞典 20 長野県』 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1990 【N293/18】
『上水内郡地質誌』 八木貞助著 上水内教育会 1958 【N455/22】
『更級埴科地方誌 第1巻自然編』 更級埴科地方誌刊行会編/発行 1968 【N215/32/1】
『長野県更級郡誌』 千秋社 1998 【N215/43】
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 10版)
- 参考資料
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小山愛司 編纂 , 小山, 愛司. 信濃史源考 第2巻 (巻3・4). 歴史図書社, 1976.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001228650-00
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小山愛司 編纂 , 小山, 愛司. 信濃史源考 第2巻 (巻3・4). 歴史図書社, 1976.
- キーワード
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- 皇足穂命神社
- 皇足山
- 虚空蔵山
- 上水内郡信州新町(現・長野市)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000313250