レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年6月25日
- 登録日時
- 2015/07/31 18:10
- 更新日時
- 2015/10/08 16:48
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2015-010
- 質問
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解決
橋の渡り初めの時にどのような服を着るか分かる資料はないか。写真があるとなおよい。
- 回答
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『名古屋絵はがき物語』(風媒社、2009年)p58-62に、名古屋市にある納屋橋の大正12(1913)年改築の際に行った渡り初めについて、絵はがき2枚と共に掲載されています。
通常は1家族3夫婦揃って渡り初めをしますが、このときは橋の両袂に該当する家族が2軒あり、6夫婦で渡り初めをしたとのことです。
先頭は松井愛知県知事で、その後に鎌倉、江戸、明治それぞれの時代衣装を着た2家6夫婦が続きました。
衣装の色や模様など詳細について当時の新聞「新愛知」が詳細に報じており、その本文が引用されています。
複数の資料を見つけることができなかったため、上記の服装は納屋橋の渡り初めに限ったことかもしれません。
検索エンジンGoogleで「渡り初め」をキーワードに画像検索すると多数ヒットしますが、男性は紋付袴、女性は留袖が多いようです。こちらについてもあわせて紹介しました。
- 回答プロセス
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『日本国語大辞典』(小学館、2001年)によると、渡り初めとは「橋の落成式に初めて人の渡ること、またその式典。多くはその土地の名望家で高齢の夫婦者、または親・子・孫三代夫婦の揃った一家などを選んで行う。」とのことです。
神道関連(17)、民俗関連(38)、橋梁関連(51)の資料をあたりましたが、渡り初めの際の服装について記載されている資料を見つけることはできませんでした。
埼玉県立久喜図書館のレファレンズ事例「橋の渡り初め(橋の落成式に始めて人の渡ること、またその式典)とはどのようなことを行うのか。またその歴史について知りたい」(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000048910)を参考にさらに調査しましたが、服装についての記述は見つけることができませんでした。
調査過程で『名古屋絵はがき物語』(風媒社、2009年)に納屋橋の渡り初めの記事があったことを思い出し、提供しました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 橋梁工学 (515 9版)
- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 9版)
- 参考資料
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- 『名古屋絵はがき物語』井上善博/著 風媒社 2009.4 , ISBN 978-4-8331-0543-9
- キーワード
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- 渡り初め
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000177914