レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年12月22日
- 登録日時
- 2024/01/10 13:34
- 更新日時
- 2024/01/14 21:19
- 管理番号
- 県立長野-23-158
- 質問
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未解決
長野県が発祥と思われる「八つ瓢車(ひさごぐるま)」という家紋の由来が知りたい。中込城主:上田高広、砥沢荒城主:上田織部之助の一族に関係があるらしい。
- 回答
-
家紋「八つ瓢車」が長野県や上田氏に由来があることを確認できる資料は見当たらなかった。
なお、『縄張図・断面図・鳥瞰図で見る信濃の山城と館 第5巻』宮坂武男著 戎光祥出版 2013【N208/66a/5】で、信濃の山城として城跡の位置や城主・由来などがまとめられている内、以下が確認できた。
p.84-85 箕輪町東箕輪「荒城(砥沢荒城(とざわあらじょう)」
p.86-87 箕輪町東箕輪「中込(なかごみ)城」
p.106-107 南箕輪村中込「中込(なかごめ)城」
上伊那郡箕輪町にある「中込城主」として上田高広、「荒城城主」として上田織部之助の名が書かれている。記述の出典資料は次のとおり。国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されている。<最終確認:2024.1.10>
・『南信伊那史料 巻之上』佐野重直編・刊 1901<40-41コマ>
<調査済み資料>
・『日本家紋総鑑』千鹿野茂著 角川書店 1993【288.6/チシ】
・『家紋大事典』高澤等著 東京堂出版 2021【288.6/タヒ】
・『都道府県別姓氏家紋大事典 東日本編』千鹿野茂著 柏書房 2004【288.6/チシ/1】
・『寛政重修諸家譜家紋』千鹿野茂編 八木書店古書出版部 2014【288.2/タミ】
・『新編 姓氏家系辞書』太田亮著 秋田書店 1979【288.1/オア】
・『箕輪町誌 歴史編』箕輪町誌編纂刊行委員会編・刊 1986【215.2/ミノ/2】
・『南箕輪村誌 下巻』南箕輪村誌編纂委員会編・刊 1985【N242/100/2】
- 回答プロセス
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1 NDC「288.6 家紋」の事典類で問い合わせの「八つ瓢車」を探す。「瓢(ひさご)紋」の一種として確認できたが、長野県に由来があるような記述は見当たらない。「瓢(ひさご)紋」は、文献上家紋として江戸時代以前の使用が確認できないことや、庶民の家紋として用いられていたことが説明として書かれていた。
2 『角川日本姓氏歴史人物大辞典 20』角川書店 1996【288.1/カド/20】で上田氏について調べる。p.686に信濃の上田氏について書かれており、この中に「大江氏流の上田氏の上田高広は、天文年間には武田氏の家臣だったという。」という一文を見つける。家紋についての記述はない。
3 『長野県歴史人物大事典』神津良子編 郷土出版社 1989【N283/13】などの郷土資料で「上田高広」「上田織部之助」を調べるが、見当たらない。
4 中込城と砥沢荒城について調べる。天文年間の城である場合、山城である可能性が高いと考え、回答の『縄張図・断面図・鳥瞰図で見る信濃の山城と館』シリーズを見て、上伊那地域の城跡として立地や城主、由来などの記述があることを確認する。併せて、出典とされる資料について、国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されていることを確認。
5 城跡のある上伊那郡の郡誌や市町村誌を所蔵資料で確認する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288)
- 参考資料
- キーワード
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- 家紋
- 八つ瓢車
- 上田高広
- 上田織部之助
- 山城
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000344475