レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年11月16日
- 登録日時
- 2023/08/14 10:42
- 更新日時
- 2023/08/14 10:43
- 管理番号
- 0000002464
- 質問
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解決
現在読んでいる岡倉天心の本には、岡倉天心の父は福井藩下級藩士と記載されており、さらに岡倉天心の履歴書には旧福井藩士とも記載されています。福井県には岡倉天心に関する史料はありますか。
- 回答
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福井県では、岡倉天心は福井出身ではありませんが、福井にゆかりの深い人物として扱われています。
当館でも日頃より、岡倉天心についての伝記など公刊資料の収集に努めていますが、歴史的史料は所蔵していません。
福井県立美術館では、岡倉天心に関係する展覧会が何度か開催されており、貴重な初版本『東洋の理想』『日本の覚醒』『茶の本』のほか、岡倉天心書簡なども収蔵しています。
2013年には「生誕150年・没後100年記念 岡倉天心展」が開催されており、下記図録も刊行されています。
『岡倉天心展 生誕150年・没後100年記念』佐々木美帆∥ほか編,芹川貞夫∥ほか翻訳,福井県立美術館,2013.10
岡倉天心(岡倉覚三)は、横浜にあった福井藩の商館で、福井出身の両親のもとに生まれました。
父岡倉覚右衛門は福井藩士でしたが、天心が生まれる2年ほど前に、藩命により横浜商館の手代となり、商人に身分を変えています。
そのため、父岡倉覚右衛門が福井藩士だった記録は、福井藩の人事記録史料「新番格以下」に下級藩士として記載がありますが、岡倉天心が福井藩士だった記録はありません。
父岡倉覚右衛門が福井藩士だったことがわかる史料「新番格以下」はデジタルアーカイブ福井で公開されており、岡倉覚右衛門の記載がある巻と翻刻資料は下記ページで公開されています。
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/archive/da/detail?data_id=011-321354-0 402-403コマ
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/fukui/08/2021bulletin/images/sousho2.pdf p101-10
父岡倉覚右衛門が福井藩のために尽力したことがわかる史資料は、福井藩家老の日記『越前藩幕末維新公用日記』(本多修理∥著 谷口初意∥校訂 福井県郷土誌懇談会 1974.9)や江戸藩邸宛ての書簡などがあり、これらの史資料は、福井県立美術館発行の図録『生誕150年・没後100年記念 岡倉天心展』で紹介されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000337240