レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年10月29日
- 登録日時
- 2021/10/29 17:39
- 更新日時
- 2021/11/06 09:37
- 管理番号
- 県立長野-21-164
- 質問
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解決
『カール・マルクス「資本論」』 斎藤幸平著 NHK出版 2021(NHKテキスト 100分de名著) p.36で引用されている表「図書館職員の非正規率」(文科省『社会教育調査』(2018年度)による舞田俊彦氏作成)の出典および、この表における指定管理者の扱いが知りたい。
- 回答
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舞田敏彦による著作物で質問に記載されている表を確認することはできなかった。
ただし、質問中の表については、『社会教育調査』「70 図書館の職員数(都道府県別) 2018年度」2020.3.23公開をもとに質問文の資料掲載の計算式「※計算式=非常勤/(専任+非常勤)」で計算されたものと考えられる。
この計算では、指定管理者の図書館で働く職員は数に含まれていないことがわかる。
また、上記資料の引用元ではないが、参考に以下を紹介した。
舞田敏彦2018年6月17日公開「図書館司書の非正規化」同氏のブログ「データえっせい」
委託・指定管理の図書館職員についても結果に反映させるよう修正した旨の記述がある。
ただし、使用している「社会教育調査」の数値は2015年度調査のもの。
※回答中のリンク先の最終確認日はすべて2021年11月6日
- 回答プロセス
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1.舞田敏彦の著作を探す
(1)「社会教育調査」2018 が公開された2020年3月以降の著作を探す。
「国立国会図書館サーチ[国立国会図書館オンライン]」、「Cinii Articles」、「Google scalar」で著者の項目に「舞田敏彦」と入力し検索し結果を目視で確認した限りは雑誌記事、論文、著書は確認できなかった。
(2)その他インターネット上の情報を探す
「Google」で同氏の名前を検索すると同氏のブログ「データえっせい」が見つかり、「社会教育調査」「図書館 非正規」などのワードでサイト内検索したところ、関連のありそうなものとして「図書館司書の非正規化」が見つかった。2015年度調査のもを使用していることがわかる。
2.「社会教育調査」2018のデータを探す
(1)Googleで「社会教育調査」と検索し、文部科学省の「社会教育調査」のページを開く。
(2)「統計表一覧」のリンク先「政府統計の窓口e-stat 「社会教育調査」」で図書館職員が都道府県別に集計されている項目を探す。
「図書館調査」の項目の中の「70 図書館の職員数(都道府県別) 2018年度」2020.3.23公開 が該当の統計であることが分かる。
(3)念のため、Excelを使い、質問の資料に掲載されている計算式「非常勤/(専任+非常勤)」で非正規率を計算したところ、質問資料掲載の表にいるされている値と一致した。
※回答プロセス中のリンク先の最終確認日はすべて2021年11月6日
- 事前調査事項
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同書を読んでいたところ長野県が1位にあがっており、驚いて調査依頼したとのこと。
- NDC
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- 労働経済.労働問題 (366)
- 図書館経営・管理 (013)
- 地方自治.地方行政 (318)
- 参考資料
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斎藤 幸平/著 , 日本放送協会/編集 , NHK出版/編集. カール・マルクス『資本論』 : 甦る、実践の書. NHK出版, 2021-01. (NHKテキスト)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I100966199-00 , ISBN 9784142231218 (【331.6/サコ】)
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斎藤 幸平/著 , 日本放送協会/編集 , NHK出版/編集. カール・マルクス『資本論』 : 甦る、実践の書. NHK出版, 2021-01. (NHKテキスト)
- キーワード
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- 図書館
- 非正規雇用労働者--日本
- 司書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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参考に紹介した舞田氏のブログ「データえっせい」の記事では指定管理者の95%が非正規というデータを含め、非正規率を計算している。
後日、利用者が再度計算を行ったところ、都道府県別の非正規率の高い順番に並べた順位が変動することや、全体の非正規確率が上がり、長野県は3位になるとのことだった。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000306720