レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年10月20日
- 登録日時
- 2007/10/20 10:49
- 更新日時
- 2008/08/25 09:05
- 管理番号
- 7738
- 質問
-
解決
香川県で結納のとき男性側が用意する「竹葉料」のよみ方や意味など知りたい。
- 回答
-
「なげいれ」の風習による「竹葉料」は、結納返しではなく、結納の前段階に贈るもの。
よみ方については資料により、「ちくよう」となっているものと「ちくは」となっているものがある。
「竹葉」自体は「日本国語大辞典」に「ちくよう 竹葉 ②酒の異称」とあるように標準語であり、
「酒肴料」(酒肴のための金銭。人に招待されたりした時などの包み金。/広辞苑)
と同様の意味合いで使うことばと思われる。
関連する資料の記述は次のとおり。
・「最新版 香川の冠婚葬祭」(四国新聞社 2001年発行)
「香川県には、古くから結納の前段階に行う「なげいれ」という風習があります。こ
れは西讃を中心に行われてきた風習ですが、東讃の一部でも見られました。…(中
略)…伝統的な「なげいれ」は、見合いの席にあらかじめ男性が用意しておき、「あ
なたが気に入りましたのでおつき合いしましょう」という意味で、「嫁ぎ先で“一
生”過ごせるように」と酒一升を贈るというものです。…(中略)…今は、お付き合
い後に行われることがほとんどで、たいてい現金を包んでいます。…(中略)…金包
みは大きめの慶事用の熨斗袋に「御竹葉(おんちくよう)料」「寿」「扇子」または
「酒肴(しゅこう)料」と書き、仲人を通じて渡します。」
・「香川県史14 資料編 民俗」(香川県 1985年発行)
「西讃岐では見合いの結果、気に入れば直ちにナゲイレというものを渡す。これは第
一次の予約金とでも言うべきもので、見合いの席でご馳走になっているから酒肴料と
も考えられる。」
・「高瀬町史 民俗自然編」(高瀬町 2003年発行)
「首尾よくいくと、男の方で投げ入れといっていくらかの金包みを、見合いの席か
二、三日後に出す。…(中略)…下麻の方では金包みに竹葉(ちくは)料と書いて
あったという。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 竹葉料
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000038285