レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/01/10
- 登録日時
- 2020/12/20 00:30
- 更新日時
- 2022/11/10 09:59
- 管理番号
- 茨城-2019-231
- 質問
-
未解決
下記茨城民謡の出典と解説をご教示願いたい。
歌詞の意味を考えたが方言のようなのであわせて教えてほしい。
「手まり歌」の歌詞の一部
「くんねかくんねか おおだこやだ
くいやんぼ しいやんぼ いやしんぼでもいいよ」
くんねかくんねか→(手まりをつかして)くれない くれない
おおやこ こやだ→(つかしてくれないの)おおいやだ ちょっといやだ
しいやんぼ しいやんぼ→いじわる いじわる
しいやんぼでもいいよ→いじわるでもしかたない
- 回答
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お問い合わせいただいた歌詞が含まれる茨城県の民謡は見つかりませんでした。
なお、方言については次のとおりです。
『茨城方言民俗語辞典』(赤城 毅彦/編,東京堂出版,1991)
p.312-313「クンネ」という言葉は記載がありませんでした。
「クンチェー」「クンチャイ」「クンチョ」「クンツェ」「クンニャ」「クンロ」という言葉に,「買い物をするときのよびかけのことば。ちょうだい。ください」という意味が載っています。
また「クンチョ」「クンニャ」には,「~してください。」という意味もあり,他に「クンニェー」という言葉にも同じ意味があります。
p.946「ヤダ」という言葉に,「嫌だ」という意味が載っています。
p.409「シアンボー」という言葉に,「けちんぼ」という意味が載っています。
p.449「シャンボー」という言葉に,「くいしんぼう」という意味が載っています。
p.81「イヤシッポ」「イヤシンボ」という言葉に,「くいしんぼう。いやしんぼう。」という意味が載っています。
確認した資料
(1)民謡に関する資料
・『ふるさといばらきのうた』(茨城県生活福祉部総合県民室/編,茨城県生活福祉部総合県民室,1985)
・『郷土茨城の歌を作詞作曲した人人』(宮本 次男/著,〔宮本次男〕,1993)
・『茨城の民謡』(茨城新聞社出版部/編,茨城新聞社,1984)
・『茨城の民謡 民謡緊急調査報告書』(茨城県教育庁文化課/編,茨城県教育委員会,1987)
・『日本わらべ歌全集 6 上 茨城のわらべ歌』(柳原書店,1989)
・『茨城のわらべ唄集成基礎資料』(茨城民俗学の会/〔編〕,茨城民俗学の会,1965)
・『日本童謡事典』(上 笙一郎/編,東京堂出版,2005)
・『茨城県の民謡』上・下(河野 弘/著,筑波書林,1986)
・『常陸ふるさとの唄』(浅野 建二/著,筑波書林,1981)
・『常陸わらべ唄集』上・下(大録 義行/編,筑波書林,1982)
・『日本庶民生活史料集成 第24巻』(三一書房,1979)
・『手まりと手まり歌』(右田 伊佐雄/著,東方出版,1992)
(2)新実徳英氏に関する資料
・『作曲家がゆく 西村朗対話集』(西村 朗/編,池辺 晋一郎/ほか述,春秋社,2007)
(3)方言に関する資料
・『茨城県の方言』(金沢 直人/著 茨城県立図書館(製作) 〔19‐‐〕)
・『茨城方言再発見』(遠藤 忠男/著 葵倶楽部 2004)
・『茨城のことば』(遠藤 忠男/著 筑波書林 1984)
・『茨城弁今昔』(根本 亮/著 崙書房 1987)
・『ごじゃっペディア』(青木 智也/著 茨城新聞社 2011)
p.155-179「新実徳英」新実徳英/述
・『日本の合唱史』(戸ノ下 達也・横山 琢哉/編著,青弓社,2011)
p.202-207「私の合唱宇宙」 新実徳英/著
- 回答プロセス
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(1)郷土資料の声楽(L767)の書架をブラウジング
(2)当館OPACを「てまりうた」で検索し、全国的な手まり歌の資料を確認
(3)質問者より、前述の歌詞が新実徳英氏作曲の「倭祝歌(やまとほぎうた)」の巻末に掲載されているとの情報があり、当館OPACを「新実徳英」で検索し、該当資料を確認
(4)郷土資料の方言(L818)の書架をブラウジング
- 事前調査事項
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『日本わらべ歌全集 茨城編』の「手まり歌」には該当するものがなかったとのこと(『日本わらべ歌全集 6 上 茨城のわらべ歌』のことだと思われる)。
- NDC
- 参考資料
- キーワード
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- 民謡(ミンヨウ)
- 手まり歌(テマリウタ)
- わらべ歌(ワラベウタ)
- 童謡(ドウヨウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000291079