所蔵資料から簡単な内容ではありますが、関連する記述が確認できましたのでご紹介します。
なお、資料によって終戦地が異なるようですので、詳細は資料を直接ご確認ください。
・『郷土部隊100選』(加藤美希雄/著 秋田書店 1972)
「関東の歩兵連隊 その他の歩兵連隊」に「歩兵第百七十一連隊」の項があり、終戦時の所在地や編成目的、最終部隊長等について簡易な記述があります。(p.67)
・『日本陸軍歩兵連隊』(新人物往来社戦史室/編 新人物往来社 1991)
「新設された決戦部隊」に「歩兵第百七十一連隊」の項があり、編成地や時期、終戦時の所在地等がまとめられています。(p.116)
また、簡易ですが、連隊に関する解説も掲載されています。
・『陸軍師団総覧』(近現代史編纂会/編,森山康平〔ほか〕/著 新人物往来社 2000)
「第2部 日本陸軍師団戦史 日米決戦師団の戦歴 太平洋戦争開戦後に編成された師団」(太平洋戦争研究会)に「第八十一師団」の項があります。(p.215-216)
第百七十一連隊については、所属歩兵連隊としてのみの記述ですが、師団がどういった目的で編成されたか等、簡易ではありますがまとめられています。
・『宇都宮市史 第8巻 近・現代編2』(宇都宮市史編さん委員会/編 宇都宮市 1981)
「第六章 師団の創設と戦歴 第六節 宇都宮師管区編成師団の戦歴 第八十一師団(納)」の項に、編成経緯や国土防衛についてまとめられています。(p.660-661)
歩兵第百七十一連隊については記述がありませんが、第八十一師団については他の資料よりも詳細にまとめられているため、ご参考になるかと思います。
また、「留守第五十一師団(宇都宮師管区部隊)」の項にも、わずかですが、第八十一師団編成について記述されています。(p.663)
・『戦史叢書 51 本土決戦準備 関東の防衛 1』(防衛庁防衛研修所戦史室/著 朝雲新聞社 1971)
分量が多いため精読しての調査は行っておりませんが、目次より、第八十一師団が配属されていた第十二方面軍についてまとめられた、以下の項を確認しました。
任務内容や配置場所等を確認することができるかと思います。
「第六章 帝国陸海軍作戦計画大綱と本土決戦準備 六 第十一、第十二、第十三方面軍の作戦準備」(p.261-279)
「第九章 昭和二十年六月中旬ころまでの第十一~第十三方面軍の作戦準備 一 第十二方面軍の作戦準備」(p.395-430)
「 同章 二 第十二方面軍(東部軍管区)の後方作戦準備」(p.430-494)
「第十章 本土決戦根本義の徹底とこれに即応する各兵団の作戦準備 二 第十二方面軍等の戦闘序列更改と作戦準備」(p.509-551)
また、付表「終戦における第一総軍隷下部隊一覧表」に終戦時の各師団・連隊がおかれた位置等がまとめられています。
なお、こちらの資料はデータベース化されており、インターネット上で閲覧することができます。
<参考>戦史資料・戦史叢書検索(防衛省・防衛研究所)
http://www.nids.mod.go.jp/military_history_search/CrossSearch (2022.12.22確認)
・『茨城県終戦処理史』(茨城県民生部世話課/編 1972)
歩兵第百七十一連隊は茨城県で終戦を迎えたようでしたので、茨城県の資料も調査しました。
「終戦時における茨城県内陸海軍部隊配置概要図」に、歩兵第百七十一連隊が配属されていた場所が記されています。(p.87)
また、歩兵第百七十一連隊に限ったことではありませんが、復員についても「第二章 戦没者および引揚者等の概要 Ⅱ 内地部隊の復員 一 復員の始期・終期」の項にまとめられています。(p.241-243)
・『波涛を越えて』(落合地区終戦四十周年記念誌刊行会/編、発行 1985)
旧今市市落合地区で編さんされた、様々な部隊に所属していた方の手記をまとめた資料です。
目次からは特定できない為、詳細は未確認ですが、第八十一師団及び歩兵第百七十一連隊の方の手記も所収されている可能性はあると思われます。
以下の資料もお調べしましたが、お求めの情報は確認できませんでした。
(連隊名のみ記載が確認できた資料を含みます。)
・『太平洋戦史文献解題』(井門寛/編 新人物往来社 1971)
・『帝国陸軍編制総覧』(森松俊夫/著 芙蓉書房出版 1987)
・『帝国陸海軍事典 改訂版』(大浜徹也/編,小沢郁郎/編 同成社 1995)
・『日本陸海軍総合事典』(秦郁彦/編 東京大学出版会 1991)
・『宇都宮市史・宇都宮誌』(田代善吉/著 歴史図書社 1977)
・『宇都宮市史 第7巻 近・現代編1』(宇都宮市史編さん委員会/編 宇都宮市 1980)
・『うつのみやの歴史 改訂』(宇都宮市/編、発行 1992)
・『野州兵団奮戦記』(高橋文雄/著 中央通信社 1983)
・『二荒山は炎の中に 宇都宮空襲と戦時下のくらし 1930‐1951』(宇都宮平和祈念館建設準備会/編 随想舎 1992)
・『語りつぐ戦争 とちぎ戦後70年』(下野新聞社編集局/著 下野新聞社 2016)
・『戦争と民衆の社会史 大河ドキュメント 今度此度国の為め』(大江志乃夫/著 現代史出版会 1979)
・『水戸市史 下巻(二)』(水戸市史編さん近現代専門部会/編 水戸市役所 1995)
・『結城市史 3 近現代史料編』(結城市史編さん委員会/編 結城市 1978)
・『結城市史 6 近世現代通史編』(結城市史編さん委員会/編 結城市 1982)
なお、以下の資料は参考文献等が充実していましたので、ご紹介します。
・『帝国陸軍師団変遷史』(藤井非三四/著 国書刊行会 2018)