レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年06月20日
- 登録日時
- 2016/10/03 00:30
- 更新日時
- 2016/10/04 11:19
- 管理番号
- HC-16062003
- 質問
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解決
「御殿峠」の峠名の由来が知りたい。
- 回答
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『角川日本地名大辞典13』(1978年 角川書店)p.292に、「峠名は古代に藍原次郎大夫高遠の館があったことにちなむとも、近代の八王子織物の豪商、片倉喜八郎の屋敷が御殿のようであったことによるともいう。」と記載されています。『鎌倉街道伝説』(2001年 ネット武蔵野)p.32には、「当時この地に、京の都から巡検にやってきた按察使大納言(あぜちだいなごん)という人の御殿があったという話や、関東武士団の横山党の一族だった藍原高遠(あいはらたかとお)の館があったという話などが伝説として残り、その場所が現在も林の中に平坦な土地として残っています。これらから「御殿」の名がつけられたといわれていますが、ほかにも、峠にあった「お浜」という女主人の茶屋の屋根が、重石の重みでそっくり返った形をしていたことから「お浜御殿」と、客がからかったことに由来するなど、様々な説があります。」と記載されています。『八王子地名考』(1986年 かたくら書店)p.122-126には、コデン峠(古田のある峠)が転じて御殿(ゴテン)峠となったのではないかとの記述があります。また、『多摩の古道と伝説』(1977年 有峰書店)p.72-82には、峠名の由来のほか、御殿峠道について詳しく紹介されています。
- 回答プロセス
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①郷土に関するレファレンスのため、まず資料(1)『八王子事典』を確認
p.285に記述があったが、峠名の由来についての記述なし
②次に、八王子の峠について詳しく書かれている資料(2)『峠と路』を確認
p.8-9に記述があったが、峠名の由来についての記述なし
③次に、地名の由来について記載がある資料(3)『角川日本地名大辞典13』を確認
p.292に、峠名の由来についての記述あり
④次に、八王子の地名の語源について記載がある資料(4)『八王子地名考』を確認
p.122-126に、峠名の語源についての記述あり
⑤次に、資料(1)に「鎌倉道としても使われた」と記述があったことから、資料(5)『鎌倉街道伝説』を確認
p.32-33に、峠名の由来についての記述あり
⑥最後に、インターネットで「御殿峠」をキーワードにして検索
ウィキペディア「御殿峠」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E6%AE%BF%E5%B3%A0 インターネット最終確認日:2016.10.1)に参考文献として紹介されていた資料(6)『多摩の古道と伝説』p.72-82に、峠名の由来、御殿峠道についての記述あり
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 参考資料
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(1)八王子事典の会 編著. 八王子事典 改訂版. かたくら書店, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007364405-00 , ISBN 4906237789 -
(2)馬場 喜信/著 , 馬場‖喜信. 峠と路 : 八王子とその周辺. かたくら書店, 1987. (かたくら書店新書 ; 23)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I017794855-00 -
(3)「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編. 角川日本地名大辞典 13 (東京都). 角川書店, 1978.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001393112-00 -
(4)鈴木樹造/著. 八王子地名考. かたくら書店, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I067561025-00 -
(5)宮田太郎 著 , 宮田, 太郎, 1959-. 鎌倉街道伝説. ネット武蔵野, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003619282-00 , ISBN 4944237065 -
(6)羽根田正明 著 , 羽根田正明. 多摩の古道と伝説. 有峰書店, 1977.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004032725-00
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(1)八王子事典の会 編著. 八王子事典 改訂版. かたくら書店, 2001.
- キーワード
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- 御殿峠
- 杉山峠
- 鎌倉街道
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000197722