レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/12/25
- 登録日時
- 2013/12/28 00:30
- 更新日時
- 2013/12/28 00:30
- 管理番号
- 横浜市中央2336
- 質問
-
解決
ペットの殺処分に関連して、動物の保護に関する法律や、
処分の認可に関する法律について調べています。
また、動物福祉先進国と言われているドイツやイギリスの動物福祉に
ついても調べています。
- 回答
-
1 ペットの殺処分や動物の愛護について
横浜市立図書館所蔵資料から次のものをご紹介いたします。
(1)『ドリームボックス 殺されてゆくペットたち』 小林照幸/著 毎日新聞社 2006
(2)『殺処分ゼロの理由(わけ)熊本方式と呼ばれて』 松田光太郎/著 熊日出版
2012
(3)『犬を殺すのは誰か』 太田匡彦/著 朝日新聞出版 2010
p.101~「第4章 ドイツの常識、日本の非常識」では、ドイツの事例も
紹介されています。
(4)『日本の犬は幸せか』富沢勝/著 草思社 1997
p.207~「4 女王陛下の犬-イギリスに犬を見に行く」では、イギリスの事例も
紹介されています。
2 法律について
(1)動物を保護(愛護)に関する法律
動物を愛護する法律には「動物の愛護及び管理に関する法律」
(通称「動物愛護法」、「動物愛護管理法」等)があります。
・「動物の愛護及び管理に関する法律」(昭和48年10月1日法律第105号)
法律全文は総務省の「法令データ提供システム」
(http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi)から参照することができます。
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=3&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1&H_NO_GENGO=S&H_NO_YEAR=48&H_NO_TYPE=2&H_FILE_NAME=S48HO105
この法律は制定当時は『動物の保護及び管理に関する法律』と改いう名前でしたが、
改称され、現在の名称となりました。
ア この法律に関する資料や情報は次のようなものがあります。
今までの改正点等について掲載されています。
『ペット六法 法令篇 第2版』ペット六法編集委員会/編 誠文堂新光社 2006
2005年に「動物愛護法」が改正されていますが、その改正前後の条文が
比較されています。ただし、法律の逐条解説はありません。
また、動物に関係する「獣医師法」や「絶滅のおそれのある野生動物の種の保存
に関する法律」「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」等の全文、
各自治体の条例収録されています。
イ 『動物愛護六法』吉田眞澄/編著 誠文堂新光社 2003
「動物愛護法」の逐条解説が収録されている他、動物愛護に関する判例や
その他の法律、各自治体の条例も収録されています。
ウ 『動物愛護管理業務必携』動物愛護管理法令研究会/編著
大成出版社 2006
「動物愛護法」の逐条解説が掲載されているほか、関係する通達、判例、
統計資料等が掲載されています。
また、この資料の内容は平成18年3月末時点で編集されています。
エ 『小さな命を守る法律、知っていますか?』猫の手帖編集部/編
どうぶつ出版 2008
「動物愛護法」改正への運動や、取り組みについて記載されています。
オ 『Q&A ペットのトラブル110番 法律知識と法的対応策』
渋谷寛/〔ほか〕著 民事法研究会 2007
p.1~「ペットをめぐる法律」
「動物愛護法」やその他の法律についてQ&A形式でまとめられています。
インターネットでは次のサイトがあります。
カ 「動物の愛護と適切な管理」環境省自然環境局総務課動物愛護管理室
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/index.html
「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)について概要や
動物愛護に関する基本指針、基準、通知等が掲載されています。
関連資料の「パンフレット・報告書等」で各資料の全文も閲覧できます。
(2)動物の処分に関する法律・基準
「動物愛護法」の第四十条第一項で「動物を殺さなければならない場合には、
できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。」とあります。
また、動物の処分に関する指針として「動物の殺処分方法に関する指針」
(平成7年7月4日総理府告示第40号)があります。
「動物愛護法」については(1)で紹介した資料を御参考ください。
指針については(1)で紹介した「動物の愛護と適切な管理」
(環境省自然環境局総務課動物愛護管理室)の「法令・基準等」のページに
全文が公開されています。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/rule.html
最終改正は平成19 年11月12 日環境省告示第105 号です。
この指針に関する資料や情報は(1)で紹介した資料の中に記載がありました。
ア 『ペット六法』
p.36~ 指針全文が掲載されていますが、最終改正は平成12年12月1日
総理府告示第59号です。
イ 『動物愛護管理業務必携』
p.189~「動物の処分方法に関する指針の施行について(通知)」
p.313~中央環境審議会動物愛護部会「動物の処分方法に関する指針を
定めることについて(諮問答申)」(平成7年5月25日)
ウ 『Q&A ペットのトラブル110番 法律知識と法的対応策』
p.14~「Q4 動物実験に関する三Rの原則とは何か」
また、環境省の中央環境審議会の中に
「環境省の動物の愛護及び管理に係る重要な事項に関すること。」を
所掌する動物愛護部会が設置されています。
この部会の議事次第資料・議事録一覧はインターネット上で公開されています。
エ 「中央環境審議会動物愛護部会 議事次第資料・議事録一覧」
http://www.env.go.jp/council/14animal/yoshi14.html
3 ドイツやイギリスの動物福祉について
(1)図書
ア 『動物の比較法文化』青木人志/著 有斐閣 2002
図書の内容を確認したところ、次の章がありました。
p.21~「第二章イギリスにおける動物保護法の生成と展開」
p.149~「第四章ドイツ語圏における動物保護法の体系化」
イ 『ペット六法 用語解説・資料篇 第2版』 ペット六法編集委員会/編
誠文堂新光社 2006
「Ⅰ外国のペット関連法」に「イギリス法」(p.6~)、「ドイツ法」(p.18~)
として各国の現状や動物保護に関する法律が掲載されています。
ウ 『Q&A ペットのトラブル110番 法律知識と法的対応策』
【2の(1)で紹介した資料】
p.1~「ペットをめぐる法律」
ドイツの事例(p.5)や、イギリスの動物福祉法(p.9)が少し紹介されています。
エ 『ドイツの犬はなぜ吠えない?』福田直子/著 平凡社 2007
(2)雑誌論文
国立情報学研究所「CiNii Articles」(http://ci.nii.ac.jp/)で「ドイツ」、
「イギリス」の各国名と「動物」「保護」「福祉」等のキーワードを掛け合わせて検索した
結果の一部をご紹介します。
ア 「ドイツにおける動物保護の変遷と現状」中川 亜紀子
(『四天王寺大学紀要』54, p.535-548, 2012)
本文は四天王寺大学図書館のホームページの紀要のページで公開されています。
http://www.shitennoji.ac.jp/ibu/toshokan/images/kiyo54-31.pdf
次のイ~エの論文は早稲田大学リポジトリで公開されています。
イ 「動物保護のドイツ憲法改正(基本法20a条)前後の裁判例--
「個人」「人間」「ヒト」の尊厳への問題提起(2) 」藤井康博
(『早稲田法学会誌』60(1), p.437-492, 2009)
http://ci.nii.ac.jp/naid/120002972156
*「機関リポジトリ」のリンクからご参照ください。
http://hdl.handle.net/2065/32370
ウ「動物保護のドイツ憲法前史(2・完)「個人」「人間」「ヒト」の尊厳への
問題提起(1)付・1933年〔ナチス〕動物保護法」藤井康博
(『早稲田法学会誌』59(2), p.533-594, 2009)
http://ci.nii.ac.jp/naid/120002972146
*「機関リポジトリ」のリンクからご参照ください。
http://hdl.handle.net/2065/32360
エ 「動物保護のドイツ憲法前史(1) : 「個人」「人間」「ヒト」の尊厳への問題提起1」
藤井康博(『早稲田法学会誌』59(1), p.397-453, 2008)
http://ci.nii.ac.jp/naid/120002972127
*「機関リポジトリ」のリンクからご参照ください。
http://hdl.handle.net/2065/32341
オ 「イギリス及びアメリカにおける動物実験規制の比較分析 :
日本の規制体制への示唆」大上 泰弘 , 神里 彩子 , 城山 英明
(『社会技術研究論文集』5(0), p.132-142, 2008)
http://ci.nii.ac.jp/naid/130000135482
*本文は「J-STAGE」で公開されています。「J-STAGE」のリンクから御参照ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sociotechnica/5/0/5_0_132/_article/-char/ja/
カ 「特別レポート EUおよびイギリスの動物福祉に関する
規則について(飼養管理を中心に) 」和田 剛 , 山崎 良人
(『畜産の情報,海外編』(201), p.53-72, 2006-07)
独立行政法人農畜産業振興機構のホームページで本文が公開されています。
http://lin.alic.go.jp/alic/month/fore/2006/jul/spe-02.htm
⇒「6 イギリスにおける動物福祉の取り組み」
上記の他にも関係する論文が多数ありますので、検索をお試しください。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 家畜.畜産動物.愛玩動物 (645 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000142756