1 当館のレファレンス協同データベース事例
県立長野-22-111「江戸時代に小諸商人が、白根山の硫黄を新潟方面へ売りさばいていた流通経路」
県立長野-22-167「千曲川通船の経路と経緯について知りたい。 とくに、硫黄の流通・・・」で、新潟方面との硫黄の流通について調査済みだったため、妙高山もしくは焼山、佐久間象山と火薬製造について調べていくことにする。
2 当館所蔵の郷土史雑誌の記事を、「妙高 硫黄」「焼山 硫黄」「硫黄 松代」「硫黄 流通」「妙高 流通」「焼山 流通」「硫黄」等で検索する。該当記事は確認できない。
3 松代藩の歴史を調べるために、『松代町史 上巻』 大平喜間多編 臨川書店 1986(松代町役場 1929の復刻) 【N212/236/1】を見る。p.400から、松代藩の大砲や砲術訓練、海防策の進言に触れた箇所が続くが、硫黄を入手し、火薬を製造した旨の記述は確認できなかった。
4 『長野県史 近世史料編 第7巻(2)北信地方』で、現在の信濃町から松代にかけての村の記事で、硫黄や硝石など、火薬にかかわる記述を探す。
5 「国立国会図書館デジタルコレクション」を「佐久間象山 硫黄」で検索し、新潟県境にかかわるものをいくつか見ていく。
<調査済み資料>
・『松代町史 下巻』 大平喜間多編 臨川書店 1986(松代町役場 1929の復刻) 【N212/236/2】
・『松代と黒船来航』 真田宝物館編・刊 2013 【N212/535】
ペリー来航に際しての海防策等の展示カタログ。砲弾、火薬の入手についての史料は確認できない。
・『松代藩庁と記録』国文学研究資料館史料館編 名著出版 1998 【N212/327】
嘉永元年までを収録。
・『松代歴史散策』 小畑伍著 鬼灯書籍 2009 【N212/451】
・『続・松代歴史散策』 小畑伍著 龍鳳書房 2017 【N212/451/2】
p.194に「象山と西洋砲術・江川太郎左衛門塾」があるが、砲術が奨励されたことについての記述が主
で弾薬製造についての記載はない。
・『松代藩』 田中博文著 現代書館 2012 【N212/516】
p.121-150に「幕末の松代藩と佐久間象山の活躍」があるが、弾薬製造についての記載はなく、硫黄
の流通に関する記述もない。
・『長野県上水内郡誌 歴史編』 上水内郡誌編集会編・刊 1976 【N212/93/2】
・『信濃町誌』 信濃町誌編纂委員会編 信濃町 1968 【N212/89】
・『真田家と佐久間象山』 真田宝物館他編 長野市観光協会 [発行年不明] 【N288/258】
・『松代及び須坂奉行所関係記録 上巻』 [不明] 【N210/2/1】
・『松代及び須坂奉行所関係記録 下巻』 [不明] 【N210/2/2】
同奉行所の関係記録の写本で巻末にも「控」とある。幕末の年代の記載も見受けられるが、写本で活字
翻刻されたものではないため、レファレンスの調査対象外。
・『妙高火山群の地形と地質』 早津賢二編著 妙高火山研究所 2015 【N453.8/52】
・『火の山 みょうこう』 早津賢二文 川崎日香浬画 妙高火山研究所 2020 【N453/22】
・『妙高は噴火するか』 早津賢二著 新潟日報事業社 2012 【N453.8/51】
・『上水内郡地質誌』 八木貞助著 八木健三増補 上水内教育会 1958 【N455/22】