レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年10月04日
- 登録日時
- 2017/10/21 11:07
- 更新日時
- 2017/10/25 10:59
- 管理番号
- 132
- 質問
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解決
江戸時代に将軍へ献上される象の一行が尼崎城下に宿泊、通過したというが、この象行列に関する参考文献・関連史料はあるか。
- 回答
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中国の商人から将軍徳川吉宗への献上品として、享保13年(1728)ベトナム産の象が長崎に入港しました。江戸までの行程はほぼ陸路で移動しており、尼崎市域も中国街道を利用して象が通行しています。尼崎市域の象行列についてわかりやすく概要を記したものとしては、『図説尼崎の歴史』近世編第2節 成長する西摂地域5コラム「象が通る」(岩城卓二氏執筆部分)があります。地域の人々は行列を見物しただけではなく、行列の警備や象小屋の整備、餌の用意など一行の送迎、もてなしを担当しました。その象行列の送迎に関する地域の古文書を翻刻・紹介したものとして、山下幸子「享保の象行列(史料紹介)」(『地域史研究』第2巻第2号[通巻5号]、1972年)があります。また、それらの応接の状況を「馳走」という将軍や幕府役人などに特有の送迎・もてなしの観点から検証したものとして、山崎幸恵「享保渡来象の馳走について」(『地域史研究』第29巻3号[通巻87号]、2000年)があります。他にも、参考となる文献があり、閲覧できます。
- 回答プロセス
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1 尼崎市域の象行列通過についての研究
◆『図説尼崎の歴史』近世編第2節 成長する西摂地域5コラム「象が通る」(岩城卓二氏執筆部分)
◆山崎幸恵「享保渡来象の馳走について」(『地域史研究』第29巻3号[通巻87号]、2000年)
2 尼崎市域を通過する象行列についての一次史料の翻刻
◆山下幸子「享保の象行列(史料紹介)」(『地域史研究』第2巻第2号[通巻5号]、1972年)
3 象行列の全体像を知ることができる参考文献
◆石坂昌三『象の旅』(新潮社、1992)
◆和田実『享保一四年、象、江戸へゆく』(岩田書院、2015)
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210)
- 近畿地方 (216)
- 参考資料
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- 尼崎市立地域研究史料館/編集 , 尼崎市立地域研究史料館. 図説尼崎の歴史 : 尼崎市制九〇周年記念 上巻. 尼崎市, 2007. (当館請求記号 219/A/ア)
- 山下幸子. 享保の象行列. 尼崎市立地域研究史料館, 1972.10. 尼崎市立地域研究史料館紀要地域史研究 第2巻第2号(通巻5号) p.67-84 (逐次刊行物)
- 山崎幸恵. 享保渡来象の馳走について. 尼崎市立地域研究史料館, 2000.11. 尼崎市立地域研究史料館紀要地域史研究 第29巻第3号(通巻87号) p. 24-36 (逐次刊行物)
- 石坂昌三. 象の旅. 新潮社, 1992. (当館請求記号 210.5/イ)
- 和田実. 享保一四年、象、江戸へゆく. 岩田書院, 2015.3. , ISBN 978-4872949001 (当館請求記号 210.5/A/ワ)
- キーワード
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- 享保
- 象
- 象行列
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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Web版 図説尼崎の歴史 近世編第2節5コラム「象が通る」
http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/chronicles/visual/03kinsei/kinsei2-c4.html
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000223719