レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/03/28
- 登録日時
- 2012/04/29 02:00
- 更新日時
- 2012/09/11 13:50
- 管理番号
- 6000007462
- 質問
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解決
『拾遺和歌集』の部立に「巻六 別」というものがあるが、これはなんと読むのか。
- 回答
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『古典の事典』2巻p137-138より、『拾遺和歌集』巻六「別」の読みは「べつ」。
- 回答プロセス
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『日本古典文学大事典』(岩波書店)の拾遺和歌集の項を見るが、部立の読みはなし。
詳しく伺ったところ、「奥の細道」の白川の関のくだりで引用されている「いかで都へ」という和歌の出典が拾遺集巻六であり、その部立の読みを知りたいとのこと。
『日本古典文学大系 芭蕉文集』(岩波書店)で「おくのほそ道」を見る。p75に該当部分あり、p76の注に「たよりあらばいかで都へ告げやらん今日白河の関は越えぬと」(平兼盛)の和歌とあり。『新日本古典文学大系 拾遺和歌集』p97、『鑑賞日本古典文学第7巻 古今和歌集・後撰和歌集・拾遺和歌集』(角川書店)p329に記載があるが、いずれも巻名の読みはなし。
『和歌大事典』(明治書院)には「べつ」の項目はなし。「わかれ」を見ると、「別(わかれ)」の項目あり。歌題のひとつで、別れの哀切の情を詠ったもの。しかし、拾遺集の巻六がこれにあたるかどうかの確認はできず。
さらに『古典の事典 精髄を読む-日本版 2 956~1086(平安)』(河出書房新社)で拾遺和歌集を調べると、p137に『拾遺抄』の構成があり、巻六の別に「べつ」と振り仮名あり。続く文に拾遺集は拾遺抄の増補とあり、次の段落の拾遺集巻六の名には振り仮名はないが、こちらも「べつ」と読むであろうと推測される。
- 事前調査事項
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書架にあった『新日本古典文学大系 拾遺和歌集』(岩波書店)を見たが、振り仮名はなかった。
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 『日本古典文学大系』46 (岩波書店)
- 『新日本古典文学大系』7 佐竹 昭広/[ほか]編集委員(岩波書店)
- 『鑑賞 日本古典文学』第7巻 (角川書店)
- 『和歌大辞典』犬養 廉/[ほか]編集(明治書院)
- 『古典の事典』2 古典の事典編纂委員会/編纂(河出書房新社)
- キーワード
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- 拾遺和歌集(シュウイワカシュウ)
- 部立(ブダテ)
- 奥の細道
- 平安時代
- 古典文学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000105439