レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/01/29
- 登録日時
- 2008/02/17 02:11
- 更新日時
- 2024/03/30 00:32
- 管理番号
- M08012918064710
- 質問
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旭川河口にある川岸から川の中央にのびる石積みは何か。
- 回答
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資料①『旭川』の、歴史の残照の項に、川岸から中央へのびるT字型の石積みの写真と簡単な説明が掲載されている。後頁の詳しい説明によると、「石積みは「ケレップ水制」と呼ばれ、(中略)これはもともと児島湾干拓の調査のため明治14年(1881)に来岡したオランダ人技師ムルデルが川の流路を一定にして流れを速め、土砂の堆積を防ぐ施設として、内務省に提出した児島湾干拓計画図の中に描かれているといわれる。しかし、実際に旭川の河口に築かれたのは昭和9年の大洪水後の改修工事で、ムルデルの提案から半世紀ほど後に実現したようである。」とある。また、資料②『岡山県の近代化遺産 -岡山県近代化遺産総合調査報告書-』にもケレップ水制の説明があり、水深を深くして船の航路を確保するために、流れを川の中央へ集める施設であり、旭川のケレップ水制は昭和10年~14年に造られたもので、全部で19基あるとある。さらに、木曽川にある明治44年に造られたものが、30基からなる大規模なものとして有名だが、その他に全国の河川で類例がほとんど無いことや、木曽川のものに比べて遙かに人目に触れやすい場所にあること等から、旭川のケレップ水制もまた第一級の治水遺産として高く評価されていることも紹介されている。なお、資料③『日本の文化遺産 岡山の国際交流 2005年公開講座講演集』には、改発邦彦氏による講演「オランダ水工技師団の来日と河川改修-旭川のケレップ水制-」が載せられている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 河海工学.河川工学 (517 9版)
- 参考資料
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資料①『旭川』山陽新聞社出版局編,1996年.
資料②『岡山県の近代化遺産 -岡山県近代化遺産総合調査報告書-』岡山県教育委員会,2005年.
資料③『日本の文化遺産 岡山の国際交流2005年公開講座講演集』山陽学園大学・山陽学園短期大学社会サービスセンター,2006年.
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資料①『旭川』山陽新聞社出版局編,1996年.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2008012918054864710
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000041900