レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/05/29
- 登録日時
- 2023/06/29 00:30
- 更新日時
- 2023/07/06 09:20
- 管理番号
- 6000069061
- 質問
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解決
代々伝わる家紋が薩摩藩の藩士のものであると聞いたことがある。平田靱負や大久保利通に仕えていた薩摩藩士の一族についてわかる本はあるか。『分限帳』に記載がある可能性もあり。
- 回答
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以下の資料を提供した。
『宝暦治水と平田靱負』中西/達治‖著(あるむ)p73, 110
『宝暦治水 血涙薩摩義士物語』池水 喜一/著(池水喜一)p214
『角川日本姓氏歴史人物大辞典46』(角川書店)p544
『幕末維新全殉難者名鑑4』明田 鉄男/編(新人物往来社)p181
『「さつま」の姓氏 -薩摩・大隅・奄美・日向の一部-』川崎 大十/著(高城書房)pp.167-168
『大久保利通文書 第8』(日本史籍協会)
『鹿児島県史料集6』鹿児島県史料刊行委員会 [編](鹿児島県立図書館)
『薩州島津家分限帳』高野和人 編纂(青潮社)
- 回答プロセス
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「平田靱負」をキーワードに当館所蔵のデータベース「ジャパンナレッジlib」を検索。
『日本人名大辞典』より、平田靱負(1704−1755)は江戸時代中期の薩摩鹿児島藩家老で宝暦年間に木曽川治水工事の総奉行となり、多額の出費と多くの犠牲者を出した責任をとり自刃した人物であることがわかる。
「平田靱負」をキーワードに当館所蔵資料等を検索。
『宝暦治水と平田靭負』(あるむ)がヒットするも当館未所蔵のため、大阪府立図書館から取り寄せて内容確認したところ、治水工事に参加し割腹したとされる薩摩藩士の中に該当の姓の人物名の記載あり。(p73, p110)
次いで「宝暦治水」をキーワードに当館所蔵資料を調べたところ、『宝暦治水 血涙薩摩義士物語』(池水喜一)の巻末付録として「宝暦薩摩義士の氏名とその菩提寺」とあり、該当の姓の人物の菩提寺の記載あり。
同様に「大久保利通」を調べる。
『日本大百科全書(ニッポニカ)』より、大久保利通(1830―1878)は薩摩藩下級武士の出身の幕末・明治前期の政治家で、木戸孝允 、西郷隆盛とともに「維新三傑」と呼ばれた人物とわかる。
自館所蔵資料の中から大久保利通について書かれた本を集めて内容確認するも該当の姓の人物の記載は見つけられず。
「大久保利通」等をキーワードに国立国会図書館デジタルコレクション(以下デジコレ)を検索。
『大久保利通文書 第8』(日本史籍協会)p106(72コマ)に該当の姓の記載あり。
しかし、前後を確認すると「大久保利通に仕えた人物」についての記述ではなかった。
「分限帳」「薩摩」をキーワードにデジコレを検索。
ヒットした『薩州島津家分限帳 (青潮社歴史選書 ; 3)』(青潮社)のp26(20コマ)、p143(78コマ)に該当の姓の人物名とその役職、石高について記載あり。
「薩摩藩」「家臣」「調べ方」をキーワードにインターネット検索したところヒットしたページに参考文献として挙げてあった以下の資料を確認。
『諸家大概』(『鹿児島県史料集 6』(鹿児島県立図書館)に収録)
デジコレで確認。p25(20コマ)に該当の姓について解説あり。
自館資料『角川日本姓氏歴史人物大辞典 46 鹿児島県姓氏家系大辞典』(角川書店)
p544に解説あり。
pp.799-819に「鹿児島県の家紋」について解説あり。p803に該当の家の家紋の記載あり。
『「さつま」の姓氏』(高城書房)を大阪市立図書館から取り寄せて確認。
pp.167-168に該当の姓について解説あり。
大久保利通に仕えた人物であるため、幕末の時期の人物と推察し『幕末維新全殉難者名鑑 4』(新人物往来社)を確認。
p181に戊辰戦争の薩摩藩の戦死者の中に該当の姓の人物名の記載あり。
しかしいずれの資料からも、「大久保利通に仕えた」ことについては確認することができなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 九州地方 (219)
- 日本史 (210)
- 系譜.家史.皇室 (288)
- 参考資料
- キーワード
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- 江戸時代(エドジダイ)
- 藩士(ハンシ)
- 家臣(カシン)
- 薩摩藩(サツマハン)
- 鹿児島県(カゴシマケン)
- 姓氏(セイシ)
- 家系(カケイ)
- 先祖(センゾ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000335054