レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20200810
- 登録日時
- 2022/08/18 00:30
- 更新日時
- 2022/08/20 15:20
- 管理番号
- 中央-2022-18
- 質問
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解決
戦前東京の調布にあった「京王閣」の温泉施設について詳しく知りたい。
- 回答
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都立図書館蔵書検索や各種データベースを<京王閣><京王電鉄>等のキーワードで検索し、ヒットした資料を調査した。
以下の資料に関連する記述がある。
資料1
p.80-81「第六章 「東洋のハリウッド」-京王線と調布市 多摩川原遊園と京王閣」
京王閣は、京王電気軌道が多摩川沿いに建設した鉄筋コンクリート3階建ての建物で、遊園地の中心となる娯楽施設として1927(昭和2)年6月1日開園したとある。
京王閣の目玉は「大ローマ風呂」と呼ばれた大浴場施設で、直径10メートル近いタイル張りの大円槽の中央に円形の島が置かれ、その周りを自由に巡って浴客は温泉を楽しむことができたなどとしている。
資料2
p.37-41「1 東日本 京王電鉄 京王閣と多摩川原遊園地 失われた温泉リゾートと近代建築」(安野彰)
京王閣の主な設備は浴場で、大浴場、蒸し風呂、個室の貸切風呂などがあり、大浴場では松葉のエキスを入れた「モントサン浴」を楽しむことができたといった記述がある。
資料3
p.2-7「多摩川遊園と京王閣 東京の宝塚と呼ばれて」(金井安子)
大浴室ほか京王閣の主な施設が列記されており、地元民による当時の回想なども引用されている。
資料4
p.224-229「五 都市と社会のモダニズム 2 河畔の摩天楼」
竣工直後の京王閣を記録した『多摩川原遊園 京王閣図集』という写真帳があり、大浴室は一時に百人が利用できる規模で、浴槽は照明の効果でエメラルド色になったことなどを紹介している。
資料5
p.129-202「多摩川原遊園京王閣図集」(高梨由太郎)
資料4で紹介されている1927(昭和2)年刊の『多摩川原遊園京王閣図集』の復刻が収録されている。
図面や写真が複数掲載されており、温泉の設備についても詳しい記載がある。
資料6
p.489-495「その頃の東京 六 郊外生活・遊園 一 多摩川原遊園京王閣御案内」
個人蔵の資料『多摩川原遊園京王閣御案内』の翻刻が掲載されている。
大浴室の浴槽や薬湯についても概要が記載されている。
[調査した主なデータベース]
・Web OYA-bunko 公立図書館版 (大宅壮一文庫)
・MAGAZINEPLUS(マガジンプラス) (日外アソシエーツ)
・雑誌記事索引集成データベース ざっさくプラス (皓星社)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】京王沿線の近現代史 / 永江 雅和/著 / クロスカルチャー出版 / 2017.4<T/210.6/5099/2017>
- 【資料2】私鉄郊外の誕生 / 片木 篤/編 / 柏書房 / 2017.8<361.7/5490/2017>
- 【資料3】雑誌:郷土博物館だより 78号 (2017年3月) / 調布市郷土博物館
- 【資料4】モダニズムのニッポン / 橋爪 紳也/著 / 角川学芸出版 / 2006.6<210.69/5025/2006>
- 【資料5】叢書・近代日本のデザイン 54 / 森 仁史/監修 / ゆまに書房 / 2013.10<D/757.0/5132/54>
- 【資料6】都史資料集成 [1]第5巻[2] / 東京都/編集 / 東京都 / 2007.3<T/210.7/5168/1-5-2>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000320011