明治2年、神戸の居留地にイギリス人とフランス人のパン屋が2軒あったという記述は以下の資料の中にあった。その根拠、店の詳細、パンのレシピについての記述はなし。
『パンの明治百年史』パンの明治百年史刊行会 1970
『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』阿古真理 NHK出版 2016
明治25年、外国人相手のパン屋として神戸で、フランス人が「ドンパル」というパン屋を創業し、この当時、日本人経営の食パン屋が3件あったとし、武田伍八、南玉吉、西村松之助、3人の名前が、『日本のパン四百年史』に挙がっている。※同書は所蔵しておらず国会デジタルで確認
江戸時代のパンの作り方について、『楢林雑話』(『海表叢書』巻2 所収)立原翠軒 の中に、 -小麦粉四升に醴酒一升ばかりを入てよくこね、銅器に入上下に火をかけてこれをやくー とある。
『日本製粉株式会社七十年史』日本製粉株式会社 1968 の、日本での小麦粉の歴史の中で、横浜、東京におけるパン食の生成と小麦粉の輸入についての記述がある。
明治初期の西洋料理のレシピとして、以下の資料がある。パンやパン粉を使っての料理はあるが、パンそのもののレシピはない。
『西洋料理通』仮名垣魯文 明治5年(『明治文化全集』第8巻 風俗編 日本評論社 1955 所収)
『高等料理法』第2館 和文編 エ・エム・チャーメルス, イ・エフ・クロウ 明治35年 ※国会デジタル送信館で閲覧可能
『高等料理法』は神戸イギリス領事館副領事夫人らが著した。
大正期のパン製造に関する図書に以下のものがあり。
『最新麺麭製造法』田辺玄平 東京割烹講習会 1917
『麺麭の智識と製法』土岐章 富山房 1919