レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年01月29日
- 登録日時
- 2015/02/12 11:05
- 更新日時
- 2015/02/12 11:44
- 管理番号
- いわき総合-一般156
- 質問
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解決
昭和22年頃の移動映画に関することで、「ナトコ」という言葉がある。どういう意味か知りたい。
- 回答
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キーワード「映画史」から調査。『日本映画史2 1941-1959』(佐藤忠男 岩波書店 2006)のP224に、「ナトコ」についての記述があった。これによるとナトコとは、アメリカ軍が戦争中、前線慰問映画上映用に使った16ミリ映写機のことで、1948年、CIEが文部省に1300台を社会教育用に払い下げた、との記述があった。これにより教育映画の巡回上映は活発化した。文部省はこの映写機を受け入れるため、全国の都道府県中央図書館に視聴覚ライブラリーを設置させた、ということが判明。
次に、視聴覚ライブラリーの歴史について記述がある『視聴覚ライブラリー』(関晶 日本図書館協会 1974)を確認する。P13から、昭和23年10月26日付の文部次官通達「連合軍総司令部貸与の16ミリ発声映写機及び映画の受入について」の要旨が掲載されており、このなかにもナトコについての記述が確認できた。
なお、百科事典なども確認するが「ナトコ」「移動映画」についての記述はなかった。
また、googleで「ナトコ映写機」を検索すると、「占領下米国教育映画についての覚書―『映画教室』誌にみるナトコ(映写機)とCIE映画の受容について」(中村秀之)http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN6/nakamura.htm がヒット。ナトコがNational Company製であることや、参考文献など詳しい記述があった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書館.図書館情報学 (010 9版)
- 映画 (778 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『日本映画史2 1941-1959』[778.2/サ-2・1112396252]
- 【資料②】『視聴覚ライブラリー』[SS/010/ト・1111146021]
- キーワード
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- ナトコ映写機
- 映画
- 視聴覚ライブラリー
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000167553