レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/11/23
- 登録日時
- 2017/01/31 00:30
- 更新日時
- 2023/04/05 11:52
- 管理番号
- 183
- 質問
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解決
京都府立図書館の前にある二宮尊徳の銅像の設置経過を知りたい。碑の背面に「京都書籍雑誌商組合」と記されている。
- 回答
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昭和15年12月に、皇紀二千六百年記念事業として京都書籍雑誌商組合により設置された。
<資料1>「京都昭和図書時報」第145号(昭和15年6月25日)(当館所蔵なし、京都府立京都学・歴彩館所蔵)
・p1「二宮尊徳翁銅像建設と決定」
「我組合の二千六百年記念事業は、委員会に於て慎重に、あらゆる角度より視て、京都にふさわしく、又普遍性もあり、間接に世を益するもので然も本屋らしいものであり度いと度々研究の結果、二宮尊徳翁の胸像と決定」「建設地は只今市当局に交渉中」と記載されている。
・p15~16「皇紀二千六百年奉祝委員会報告」
検討の経緯の他、「円山公園か岡崎公園かいまだ未定」と設置場所について述べられている。
<資料2>「京都府中央図書館報」
第68号(昭和15年12月)p6「日誌より」に「八月十九日 京都書籍商組合長中島氏、本館構内に二宮尊徳翁銅像建立の件につき懇談」とあり。
第69号(昭和16年1月)p2-3「二宮尊徳先生頌徳の辞」に「二宮尊徳尊徳先生読書の銅像を本館々庭に建設」「客歳十二月十一日の吉辰を卜して之が序幕の式典を挙げられた」とあり。
<資料3>「京都日出新聞」
昭和15年12月11日 「尊徳翁胸像 けふ図書館前に除幕式」
昭和15年12月12日 「尊徳翁胸像 きのふ除幕式」*「二宮尊徳翁像」の写真あり
<資料4>『京都書肆変遷史』p481「組合史年表」【1106398587】
「昭和15年(一九四〇)12/11 皇紀二六〇〇年奉祝記念事業として、二宮尊徳銅像を建立(岡崎公園図書館前)。その除幕式を行う。」との記述あり。
<資料5>『京都石碑探偵』p50-56「二宮金次郎は何を読んでいるのか」【1108250091】
京都書籍雑誌商組合が昭和15年に建立したことや、薪を背負っていない上半身像であること、銅像が持つ書物の表紙には「大学」とあること等が記されている。
(補記)
銅像が開いている頁には何も書かれていない(現場ではしごにより上方から確認)。
【 】内は当館資料コード
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216)
- 金属彫刻.鋳造 (715)
- 図書の販売 (024)
- 参考資料
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- <資料1>京都昭和図書時報. 京都書籍雑誌商組合.
- <資料2>京都府中央図書館報. 京都府中央図書館.
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<資料3>京都日出新聞. [京都新聞社] [製作].
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000058531-00 -
<資料4>京都書肆変遷史編纂委員会編 , 京都書肆変遷史編纂委員会. 京都書肆変遷史 : 出版文化の源流 : 江戸時代-昭和二十年. 京都府書店商業組合, 1994.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I008038547-00 , ISBN 4906523013 -
<資料5>伊東宗裕 著 , 伊東, 宗裕, 1951-. 京都石碑探偵. 光村推古書院, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007840152-00 , ISBN 4838103441
- キーワード
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- 京都市--歴史--近代
- 銅像
- 二宮, 尊徳, 1787-1856
- 京都書籍雑誌商組合
- 書籍商--京都市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 事実調査
- 内容種別
- 郷土 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000207742