レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年11月18日
- 登録日時
- 2011/03/04 09:50
- 更新日時
- 2011/03/04 09:50
- 管理番号
- 9000006939
- 質問
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解決
現在も存続している宮座について、具体的な事例が書かれている資料があるか。
- 回答
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『宮座と当屋の環境人類学:祭祀組織が担う公共性の論理』(合田博子著 風響社 2010年)、『宮座祭祀儀礼論:座と頭役の歴史民俗学的研究』(真野純子著 岩田書院 2010年)など、宮座に関する研究書に具体的な事例の掲載がある。詳細については照会資料をご覧ください。
- 回答プロセス
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1.民俗学事典を調査
・『日本民俗宗教辞典』(佐々木宏幹監修 東京堂出版 1998年)→「宮座」の項に具体例として「滋賀県信楽町多羅尾の宮座」について記述がある。「宮座」の白黒写真の掲載あり。
・『祭・芸能・行事大辞典』下巻(小島美子監修 朝倉書店 2009年)→「宮座」の項に具体的事例はないが、「宮座」の白黒写真2枚の掲載あり。
・『日本民俗大辞典』下巻(福田アジオほか編 吉川弘文館 2000年)→「宮座」の項に具体的事例はないが、「宮座」の写真4枚「オコナイ(滋賀県甲西町稗谷)」「オコナイ(滋賀県余呉町下丹生)」「頭屋渡し(福井県三方町海山)」「御神神社の芝原式(滋賀県野州町)」の掲載あり。
2.自館システムで件名「宮座」を検索し、発行年の新しいものについて内容を確認
・『宮座と老人の民俗(日本歴史民俗叢書)』(関沢まゆみ著 吉川弘文館 2000年)→滋賀県水口町北内貴、滋賀県八日市市三津屋、三重県名張市黒田、山梨県武川村柳沢、福井県敦賀市白木などの事例を紹介。
・『大阪府の宮座』(大阪府教育委員会文化財保護課編集・発行 2009年)→大阪府の宮座の事例がある(事例1=高槻市成合「春日神社」の宮座、事例2=河内長野市小山田「住吉神社」の宮座、事例3=河内長野市加賀田「加賀田神社」の宮座)。また「大阪府の宮座一覧表」の掲載がある。
・『宮座と当屋の環境人類学:祭祀組織が担う公共性の論理』(合田博子著 風響社 2010年)→第2部事例編では「兵庫県南部の宮座と当屋制の事例」「「灘のけんかまつり」と松原八幡神社の祭祀組織の事例」を紹介。
・『宮座祭祀儀礼論:座と頭役の歴史民俗学的研究』(真野純子著 岩田書院 2010年)→第2部事例研究編では「若狭海山の神社祭祀と宇波西神事講」「近江三上の宮座にみる歴史と伝承」を紹介。
- 事前調査事項
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『排除する社会・受容する社会:現代ケガレ論(歴博フォーラム)』(関根康正編 吉川弘文館 2007年)収載の「宮座祭祀と死穢忌避:伝統社会の生活律」(関沢まゆみ著)には、宮座祭祀と両墓制の両者が存在する村落の事例として、奈良県大柳生の宮座と両墓制の事例と、滋賀県蒲生郡竜王町綾戸の苗村神社と墓地の事例の掲載がある。
- NDC
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- 社会.家庭生活の習俗 (384 9版)
- 参考資料
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- 『宮座と老人の民俗(日本歴史民俗叢書)』(関沢まゆみ著 吉川弘文館 2000年)
- 『大阪府の宮座』(大阪府教育委員会文化財保護課編集・発行 2009年) (p6-39)
- 『宮座と当屋の環境人類学:祭祀組織が担う公共性の論理』(合田博子著 風響社 2010年) (p121-243)
- キーワード
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- 宮座
- 神社
- 祭祀
- 民間信仰
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 宮座は、神社や共同体の氏子集団が中心となって神事や祭祀を行うものである。中世以来、畿内に多く見られた。大阪の春日神社、住吉神社、加賀田神社などには現在も宮座があり、行事を行っている。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 民俗・風俗習慣
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000081120