レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/05/28
- 登録日時
- 2010/07/13 02:00
- 更新日時
- 2011/02/10 14:50
- 管理番号
- 長野市立長野-05-005
- 質問
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解決
ロシアの作曲家アレキサンドル・スクリャービン(1872-1915)が、最後の作品「プロメテウス」において、音楽と光を結びつけた「色光ピアノ(色光オルガン、色彩ピアノ、等呼び名あり)」を使用したといわれているが、その色の配色や、意味づけを知りたい。
- 回答
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以下参考資料に掲載があるとのことでしたのでご紹介しました。
- 回答プロセス
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『標準音楽辞典 ア-テ 新訂』(音楽之友社 1991)
『モスクワの憂鬱』(彩流社 1996)
『色彩効用論』(住宅新報社 1988)
いずれも詳しい記述なし。
インターネットで回答は出るものの、書籍で該当するものがない。
国立国会図書館へレファレンス照会。
以下は同図書館より回答。
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ご照会の件について所蔵資料を調査したところ、配色については資料1のp181に記述がありました。
また同論文には、「色光ピアノ」の色の意味が、「Fis調に対応する青やすみれ色は精神的な色であり、C調やF調に対応する赤は物質的で、地獄や血を連想させる色であり、またD調に対応する黄色は黄金の太陽の光、そしてオレンジ色がプロメテウスと結びつく炎の色である」(p185)と記載されています。
ご照会の作曲家については2に、楽曲『プロメテウス:火の詩』と「色光ピアノ」に関しては、1のほか、3にも詳しい記述があります。
1、野原泰子 「A.スクリャービンの≪プロメテウス≫作品60―色光ピアノパートに基づく構造と解釈の研究」 (『音楽学』 47(3) 2002.5 日本音楽学会/日本音楽学会編 pp.179~191 <Z11‐215>)
2、フォービオン・バウアーズ著 佐藤泰一訳 『アレクサンドル・スクリャービン:生涯と作品』 泰流社 1995 <KD238‐E18>
3、長井淳 「スクリャービンの≪プロメテウス≫とオカルティズム」 (『ロシア文化の森へ:比較文化の総合研究』 柳富子編著 ナダ出版センター 2001 pp.280~295 <K181‐G69>)
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- 事前調査事項
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テレビのクラシックコンサートの中継(N響かもしれない、日付不明)で演奏され、解説者による説明があったとのこと。
- NDC
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- 音楽史.各国の音楽 (762)
- 参考資料
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- 『音楽学』 47(3) 2002.5 日本音楽学会/日本音楽学会編 (雑誌:当館所蔵なし)
- 『アレクサンドル・スクリャービン:生涯と作品』フォービオン・バウアーズ著 佐藤泰一訳 泰流社 1995 (当館所蔵なし)
- 『ロシア文化の森へ:比較文化の総合研究』 柳富子編著 ナダ出版センター 2001 (当館所蔵なし)
- キーワード
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- アレクサンドル・スクリャービン
- 照会先
- 寄与者
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- 国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000069041