レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/12/16
- 登録日時
- 2015/04/13 00:30
- 更新日時
- 2015/04/13 00:30
- 管理番号
- 6001005753
- 質問
-
解決
精神疾患による労働災害認定について調べています。
雇用環境の悪化(長時間労働や人手不足・成果主義)によって増えているらしいこと、最近のニュースでは過去最高の申請があったらしいのですが、一般的な労働災害と違い客観的な尺度が曖昧なためか認定は3割程度ということでした。
- 回答
-
1.次のサイトがお役にたつと思われます。(以下、いずれも2014/12/13現在)
厚生労働省「精神障害の労災補償について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/090316.html
1)リーフレット「精神障害の労災認定」
「はじめに」によると、「このパンフレットは、認定基準の概要を説明し、精神障害(自殺)の労災認定の考え方についてまとめたものです。」とのことです。
2)関係通達
1)のリーフレット「はじめに」で紹介されている通達です。
「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(平成23年12月26日付け 基発1226第1号)
「心理的負荷による精神障害の認定基準の運用等について」(平成23年12月26日付け 基労補発1226第1号)
「精神障害による自殺の取扱いについて」(平成11年9月14日付け 基発第545号)
3)労災補償状況
「報道発表資料」として、平成14年度から平成25年度までのリンクがあります。
このうち、「平成25年度」はご質問の
「最近のニュースでは過去最高の申請があったらしい」
は、4)の「報道発表資料(平成26年6月27日労働基準局労災補償部補償課職業病認定対策室)」だと思われます。
4)厚生労働省「平成25年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を公表~精神障害の労災請求件数が1,409件(前年度比152件増)と過去最多~(平成26年6月27日)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000049293.html
この「別添資料2」に、精神障害「請求件数、決定件数、支給決定件数」等についての統計がありました。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11402000-Roudoukijunkyokuroudouhoshoubu-Hoshouka/seishin_2.pdf
表2-1 精神障害の労災補償状況(平成21-25年度)
表2-2 精神障害の業種別請求、決定及び支給決定件数(平成24-25年度)
表2-3 精神障害の職種別請求、決定及び支給決定件数(平成24-25年度)
表2-4 精神障害の年齢別請求、決定及び至急決定件数(平成24-25年度)
表2-5 精神障害の都道府県別請求、決定及び支給決定件数(平成25年度)
表2-6 精神障害の時間外労働時間数(1か月平均)別支給決定件数(平成24-25年度)
表2-7 精神障害の就労形態別決定及び支給決定件数一覧(平成24-25年度)
4)によると、「過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の状況について、平成14年から、労災請求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給決定件数(※)などを年1回、取りまとめています。」とのことです。
他の年度については、この「別添資料2」に該当する部分をご覧ください。
「平成14年度」は平成13年度の統計ですが、PDFの内容は「精神障害等の補償状況 年度:昭和58~平成8年度(14年間)、平成9年度、平成10年度、平成11年度、平成12年度、平成13年度」となっています。
「平成14年から・・・とりまとめています。」とのことですので、信頼できる資料ではおそらくこれが一番古いと推定されます。
2.『厚生労働白書(平成26年版)』(厚生労働省/編 日経印刷 2014.8)当館請求記号【498.1/17N】
p.180 コラム「過重労働による健康障害防止対策のための新たな枠組み~独立行政法人労働者健康福祉機構の取組み」
p.327 2.労働者の健康確保対策の充実 (1)メンタルヘルス対策及び過重労働による健康障害防止対策
p.336 7.労災補償の現状 (2)「過労死」等及び精神障害の認定
があります。各年版を遡って、調査をお勧めします。
次のサイトからもご覧いただけます。
厚生労働省>統計情報、白書>白書、年次報告書>厚生労働白書(2014/12/13現在)
http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
3.独立行政法人労働者健康福祉機構
ホームページ「労働関係統計資料」には、上記4)の「厚生労働省・報道発表資料」をまとめたグラフがありました。(2014/12/13現在)
http://www.rofuku.go.jp/tabid/443/Default.aspx
(「5.精神障害等の労災補償状況」をクリックしてください)
4.客観的な尺度について
1の1)リーフレットと、2)関係通達が該当すると思われます。
また、「基発1226第1 号(平成23年12月26日)」、「平成23年12月26日付け 基労補発1226第1号」を解説した当館蔵書をご紹介します。
『新・精神障害の労災認定: 「心理的負荷による精神障害の認定基準」の詳解』(労働調査会出版局/編 労働調査会 2014.3)【364.5/182N】
「基発第544号(平成11年9月14日)」を解説した当館蔵書をご紹介します。
『精神障害等の労災認定: 「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」の解説』(労働省労働基準局補償課/編 労働調査会 2000.3)当館請求記号【364.5/100N】
念のため、「基発第544号」が改正された通達もご紹介しておきます。
「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について(改正基発0406001号平成21年4月6日)」(2014/12/13現在)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011ncr-att/2r98520000011npp.pdf
これは「精神障害等の労災認定に関する関係通達」としてまとめられています。
「改正基発0406001号平成21年4月6日」を解説した当館蔵書をご紹介します。
『精神障害等の労災認定: 「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」の詳解(新訂)』(労働調査会出版局/編 労働調査会 2009.11)【364.5/100N】
3冊とも、巻末に「参考資料」「引用・参考文献」が掲載されているため、大変有用だと思われます。
[事例作成日: 2014年12月16日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 8版)
- 参考資料
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- 厚生労働白書 平成26年版 厚生労働省‖編 日経印刷 (180,327,336)
- 新・精神障害の労災認定 労働調査会出版局‖編 労働調査会
- 精神障害等の労災認定 労働省労働基準局補償課∥編 労働調査会
- 精神障害等の労災認定 労働調査会出版局∥編 労働調査会
- http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/090316.html (厚生労働省「精神障害の労災補償について」(2014/12/13現在))
- http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000049293.html (厚生労働省「平成25年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を公表~精神障害の労災請求件数が1,409件(前年度比152件増)と過去最多~(平成26年6月27日)」(2014/12/13現在)」)
- http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11402000-Roudoukijunkyokuroudouhoshoubu-Hoshouka/seishin_2.pdf (「別添資料2」(2014/12/13現在))
- http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/ (厚生労働省「厚生労働白書」(2014/12/13現在))
- http://www.rofuku.go.jp/tabid/443/Default.aspx (独立行政法人労働者健康福祉機構「労働関係統計資料」(2014/12/13現在))
- http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011ncr-att/2r98520000011npp.pdf (「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について(改正基発0406001号平成21年4月6日)」(2014/12/13現在))
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 法律
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000170761