レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2023/12/21 15:02
- 更新日時
- 2024/01/31 12:34
- 管理番号
- Obu2023-11
- 質問
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尾張藩立藩以後、尾張内のほとんどの山林を藩有林に指定し、独占的に山林経営をしてきていると思われるが、
①:いつ頃から藩有林にしてそれを増やしてきたか、誰が管理したのか(山奉行)
②:その藩有林をどの様に経営してきたのか(植林と伐採)
③:その結果、各地の山林はどうなったか(再生不能のはげ山になったのかどうか)
※木曽地方の山林経営は不要。愛知県内の山林についてのみ知りたい。
- 回答
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○ ①・②
・『愛知の林業史』 (愛知県/編集、愛知県 1980.3) P266~280
・『愛知県史 通史編4 近世1』(愛知県史編さん委員会/編集、愛知県 2019.3) P385~389
○ ③
『治山21世紀へのみち 尾張地域における森林荒廃と復旧の歴史』
(愛知県尾張事務所林務課 2000年3月)p2~14
〇 ①・②・③
・『森林の江戸学 [2] 』(徳川黎明会徳川林政史研究所/編 東京堂出版 東京 東京堂出版 2015.3) p70~78
上記4冊に江戸時代~の尾張藩の林業についての詳しい記載あり。
- 回答プロセス
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・愛知県の郷土資料【林業】の棚をブラウジング。
1⃣・『愛知の林業史』 (愛知県/編集、愛知県 1980年3月)
→P266から記載あり。p271に「木曽山以外の尾張藩林野の管理は水野の御林方役所の職掌であった」また、「寛文元年(1661)二代藩主、光友に至って、…御林奉行所に改装し水野権平正勝を奉行に任命した。これが御林方役所の創始であって、水野家が奉行を世襲し、歴代 権平を襲名し明治維新に及んでいる。」とあり。以下詳細が述べられている。
2⃣・『愛知県史 通史編4 近世1』(愛知県史編さん委員会/編集、愛知県 2019年3月)
→p385~尾張の御林と支配についての記載あり。上記資料『愛知の林業史』のp266~と同様の記載あり。
いずれも江戸時代の尾張藩の林業について詳しく記載されている。
3⃣・『治山21世紀へのみち尾張地域における森林荒廃と復旧の歴史』(愛知県尾張事務所林務課 2000年3月)
→P2~14に尾張藩の林政の簡単な記述と明治以降のはげ山復旧工事についての詳しい記載あり。
・【652:森林史】の棚をブラウジング
4⃣・『森林の江戸学 [2] 』徳川黎明会徳川林政史研究所/編 東京堂出版 東京 東京堂出版 2015.3
p70~「三 尾張藩の砂溜林と水野千之右衛門、 1 尾張藩の御林の管理と・利用 」
p73~「2 砂留林の設定と水野千之右衛門」
尾張藩の御林について詳細な記載あり。
・また、インターネットにて「徳川林政史研究所」(https://rinseishi.tokugawa.or.jp/)の「出版企画」の『林政史ブックレット 尾張藩の林政と森林文化」(PDF)を閲覧することができる。
・レファレンス協同データベースにて「尾張藩 山林」で検索。
質問内容は異なるが、回答を見ると
『山と木と日本人』(市川 健夫/著 日本放送協会 1989年)のP50~「5 尾張藩の山林制度」という項目あり。関係ありそうであるが、当館に所蔵なし。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210)
- 林業 (650)
- 参考資料
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- 『愛知の林業史』 (愛知県/編集、愛知県 1980年3月)
- 『愛知県史 通史編4 近世1』(愛知県史編さん委員会/編集、愛知県 2019年3月)
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『治山21世紀へのみち 尾張地域における森林荒廃と復旧の歴史』
(愛知県尾張事務所林務課 2000年3月) - 『森林の江戸学2』 (徳川黎明会徳川林政史研究所/編 東京堂出版 東京 東京堂出版 2015年3月) , ISBN 978-4-490-20896-2
- キーワード
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- 尾張藩
- 林業
- 愛知県-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000343741