レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年10月05日
- 登録日時
- 2023/01/13 16:52
- 更新日時
- 2023/04/15 12:53
- 管理番号
- 関大総図 22N-21J
- 質問
-
解決
新聞用語集は、何故発行していない年があるのかを知りたい。
- 回答
-
各社の用語集は不定期に出版されており、毎年必ず発行されているわけではありません。
質問内容について調査しましたが、ご希望に沿える回答は見つかりませんでした。
しかしながら、不定期に出版される理由としては調査結果を踏まえ、以下が理由と考えられます。
1.国語審議会における内閣告示の影響
・「文化審議会が2014年に発表した「「異字同訓」の漢字の使い分け例」を参考に、できるだけ現行の枠内で分かりやすく見直しました。」
(『記者ハンドブック : 新聞用字用語集 第13版』2016,まえがき)
・「『異字同訓』の一部を整理、ジェンダーについて初めて章立て」(『記者ハンドブック : 新聞用字用語集 第14版』2022,まえがき)
・「国語審議会の諸建議・報告を基本とし、新聞協会新聞用語懇談会の審議結果を取り入れ編集したもの」
(『朝日新聞の用語の手引 新訂増補』1989,はじめに)
・「表記等をまとめた社内用冊子であったものを、昭和56年に常用漢字表が内閣告示されたのを機会に、一般公開した」
(『朝日新聞の用語の手引 新訂増補』1989,あとがき)
上記より、内閣告示のタイミングで用語集が改訂されていたと見て取れます。
2.日本新聞協会発行『新聞用語集』の影響
・「日本新聞協会用語懇親会による『新聞用語集2007年版』改訂の結果など最新の動きを取り入れた。」
(『朝日新聞の用語の手引 改訂新版』2007,はじめに)
とあるように、新聞用語集の発行を受け各社は用語集を発行していると見て取れます。
3.各社編集局の裁量による影響
・「読売スタイルブックから、一般の方々の参考になると思われる部分を抜き出し、まとめたもの」
(『読売新聞用字用語の手引 第6版』2020,まえがき)
・「国語審議会の諸建議・報告を基本とし、新聞協会新聞用語懇談会の審議結果を取り入れ編集したもの」
(『朝日新聞の用語の手引 新訂増補』1989,はじめに)
・「新聞用語懇談会を設けて、各社まちまちの言いかえを統一しようという努力を重ね、研究結果をつぎつぎ発表してきている。これは各社の編集局に大幅にとり入れられ、いま八千を超す言いかえが完了している。」
(『新聞ハンドブック 新版』1983,p.41)
上記より、各社独自の基準で発行されたと見て取れます。
以上、1~3の理由で新聞用語集を発行していない年があると考えられます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- ジャーナリズム.新聞 (070)
- 文章.文体.作文 (816)
- 参考資料
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- 朝日新聞の用語の手引 新訂増補. 朝日新聞社, 1989. はじめに,あとがき , ISBN 4022583894 (当館請求記号 R*816.07*A2*1, 当館資料番号 203988311)
- 朝日新聞の用語の手引 改訂新版. 朝日新聞社, 2007. はじめに , ISBN 9784022289148 (当館請求記号 KR*816.07*ア, 当館資料番号 102380945)
- 読売新聞用字用語の手引 第6版. 中央公論新社, 2020. まえがき , ISBN 9784120052910 (当館請求記号 KR*816.07*ヨ, 当館資料番号 104000546)
- 記者ハンドブック : 新聞用字用語集 第13版. 共同通信社, 2016. まえがき , ISBN 9784764106871 (当館請求記号 KR*816.07*キ, 当館資料番号 103578706)
- 記者ハンドブック : 新聞用字用語集 第14版. 共同通信社, 2022. まえがき , ISBN 9784764107335 (当館請求記号 KR*816.07*キ, 当館資料番号 104201126)
- 新聞ハンドブック 新版. ダヴィッド社, 1983. p. 41 , ISBN 4804800158 (当館請求記号 K*070.1*シ, 当館資料番号 183054377)
- キーワード
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- 新聞
- 用語集
- ハンドブック
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学部生
- 登録番号
- 1000327315