レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年06月19日
- 登録日時
- 2022/06/19 10:52
- 更新日時
- 2023/03/31 16:56
- 提供館
- 福井県文書館 (9000002)
- 管理番号
- 2022-006
- 質問
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解決
福井県の今庄地区ではつるし柿の生産が盛んである。今庄地区では、つるし柿は約400年前から作られていると伝えられているが、それを証明できるような資料はないか。
- 回答
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今庄地区の言い伝えによれば、約400年ほど前に一人の旅僧が能美荘(現在の合波・大門・荒井)に逗留し、柿の接木を教えたという。この旅僧は美濃国(岐阜県)の長良川の近くから接穂を持ってきたので、この柿は「長良柿」と呼ばれるようになったと伝わる。
『今庄町誌』では、この旅僧は越前の一向一揆の応援に来た僧ではないかと推測している。
『越前若狭地誌叢書』に収載の「越前往来」には「孫谷の白柿」が見受けられる。孫谷は南越前町孫谷(旧今庄町孫谷)のことと思われる。「越前往来」の成立は1810年(文化7)であり、約200年前の資料である。
同じく『越前若狭地誌叢書』に収載の「越前国福井領産物」には木類のところに「かき」とある。また、「越前国之内御預知産物」には菓類のところに「柿 木さはい さはしかき しなのかき 渋かき 大和かき」とあった。両者は1735年(享保20)に福井藩から江戸幕府に提出されたものである。
しかし、約400年前に今庄地区で柿が生産されている、あるいはつるし柿が作られていることを示すような資料は見当たらなかった。
- 回答プロセス
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1.デジタルアーカイブ福井で資料を検索
「柿」「つるし柿」「干し柿」などのキーワードで検索したが、有力な資料は見当たらなかった。
2.福井県立図書館で先行研究を調査
いくつかの文献を見つけたが、有力な資料は見当たらなかった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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今庄町誌編さん委員会 編 , 今庄町 (福井県). 福井県今庄町誌. 今庄町, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001417471-00 -
庭本雅夫編 , 庭本, 雅夫. 今庄村誌. 今庄村村誌刊行會, 1929.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I002442651-00 -
杉原丈夫, 松原信之 共編 , 杉原, 丈夫, 1914-1999 , 松原, 信之, 1933-. 越前若狭地誌叢書 下巻. 松見文庫, 1973.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001225868-00 -
越前国名蹟考. 福井県郷土誌懇談会, 1958. (福井県郷土叢書 / 福井県立図書館, 福井県郷土誌懇談会共編, 第5集)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I010916873-00
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今庄町誌編さん委員会 編 , 今庄町 (福井県). 福井県今庄町誌. 今庄町, 1979.
- キーワード
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- 柿
- 今庄町
- 南越前町
- 吊るし柿
- 干し柿
- つるし柿
- 干柿
- 今庄つるし柿
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000317402