レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年12月07日
- 登録日時
- 2023/05/16 12:30
- 更新日時
- 2023/12/27 12:25
- 管理番号
- 2022-0109
- 質問
-
解決
NHKのテレビ番組で「シベリア抑留はロシア軍が一方的に行ったとされているが、実際には関東軍など60万人が日本に帰っても食料などがないため軍上層部がロシアに頼んで行われた」と言っていた。軍は上官の命令がなければ動かないはずだが、上官たちは抑留されず日本に帰ってきているという。このあたりの事情がわかる本を探している。
- 回答
-
以下の資料を提供。
『シベリアの生と死』
p303「2 瀬島龍三元参謀」 「一九四五年八月十九日、(中略)関東軍総参謀長秦彦三郎中将(故人)と同行、日ソの停戦協議に加わっている。「捕虜のシベリア抑留についても、協議に加わった瀬島参謀(中佐)は実情を知っていたのではないか」というのが、抑留者の間から出ていた疑問だった」
『正論 第261号(平成6年5月)』
p150「シベリア抑留関東軍密約説を再度撃つ」(『月刊Asahi』平成6年3月号への反論として書かれたもの)
『瀬島龍三 参謀の昭和史』
p57「瀬島には、まだ歴史上の~」
p258「エピローグ」停戦交渉について
『幾山河』
p217「ジャリコーウォの会談」
p221「密約説は虚構」 会談でソ連と交渉した瀬島龍三の回顧錄。
『ドキュメントシベリア抑留』
p53「国体護持と和平工作」p63「朝枝中佐の対ソ折衝」
p64 大本営参謀だった朝枝繁春のインタビュー記事が引用されている。「…関東軍総司令官は、成るべく多くの日本人を大陸の一角に残置することを図るべし。」
『昭和陸軍の研究 下』
p693「日本人捕虜使役窃への検証」
『シベリア抑留 いま問われるもの』
p22「棄兵・棄民政策」
p24「関東軍重要文書」
『関東軍兵士はなぜシベリアに抑留されたか』
p50「シベリア抑留―仮説、事実、思索」
p361「国体護持のための兵力賠償」
p362~「ワシレフスキー元帥ニ対スル報告」の「兵力賠償」に関する記述あり。
p363「内地ニ於ケル食糧事情及経営事情ヨリ考フルニ…」との記述あり。
『シベリア抑留―未完の悲劇』
p30「ジャリコーヴァ密約?」
p155「第7章 闘争」 密約と労働力提供について期日あり。
『シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか』
p114「いわゆる関東軍文書とシベリア抑留密約説」
『シベリア抑留 米ソ関係の中での変容』
p22「第一章 なぜ日本人将兵は抑留されたのか」特に「三 シベリア抑留の発生理由は関東軍の密約か、北海道北部占領との代替か」で各説検証。
『シベリア抑留関係資料集成』
冒頭解題参照。第一部第一節後半に、いままでの資料で出てきた公式文書が載っている。
p36「ワシレフスキー元帥への報告」関東軍総司令部から元帥への報告。「次は軍人の処置であります…満州にとどまって貴軍の経営に協力せしめ其他は逐次内地に帰還せしめられ度いと存じます。右帰還迄の間に於きましては極力貴軍の経営に協力する如く御使い願いたいと思います。」との記述あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 陸軍 (396 8版)
- 日本史 (210 8版)
- 参考資料
-
- 『シベリアの生と死』坂本竜彦 著者 岩波書店 1993.07 , ISBN 4002601536 (210.75/Sa32 閉架一般 000038261)
- 『正論 第261号(平成6年5月)』サンケイ出版 1997.05 (051/Se17/261 地下書庫和雑誌 100031789)
- 『瀬島龍三 参謀の昭和史』保阪正康 著者 文芸春秋 1987.12 , ISBN 4163421106 (289/Se21 閉架一般 000037463)
- 『幾山河』瀬島竜三 著者 産経新聞ニュースサービス 1995.09 (289/Se21 閉架一般 000020592)
- 『ドキュメントシベリア抑留』白井久也 著 岩波書店 1995.12 , ISBN 4000029541 (916/Sh81 閉架一般 000052384)
- 『昭和陸軍の研究 下』保阪正康 著者 朝日新聞社 1999.11 , ISBN 4022566531 (396.21/H91/2 閉架一般 000038523)
- 『シベリア抑留 いま問われるもの』堀江 則雄 [著] 東洋書店 2001.11 , ISBN 9784885953651 (210.75/H87 閉架一般 000057663)
- 『関東軍兵士はなぜシベリアに抑留されたか』白井 久也 監訳 社会評論社 2004.10 , ISBN 4784513108 (210.75/Ka83 閉架一般 000046544)
- 『シベリア抑留―未完の悲劇』栗原俊雄 著 岩波書店 2009.09 , ISBN 9784004312079 (210.75/Ku61 閉架一般 000052747)
- 『シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか』長勢了治 著 新潮社 2015.05 , ISBN 9784106037672 (210.75/N22 閉架一般 000059890)
- 『シベリア抑留 米ソ関係の中での変容』小林昭菜 著 岩波書店 2018.03 , ISBN 9784000612500 (210.75/Ko12 閉架一般 000063641)
- 『シベリア抑留関係資料集成』富田武 編 みすず書房 2017.01 , ISBN 9784622085157 (210.75/To58 閉架一般 000061825)
- キーワード
-
- シベリア抑留
- ロシア軍
- 関東軍
- 日本陸軍
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
『「昭和」を点検する』保阪正康 著者 講談社 2008.07(060003646)
p207~「謎のモスクワ行き」 p210~「ジャリコーヴォでなにがあったのか」対談形式。密約説というよりは、瀬島龍三について書かれている。
『敗戦』岩見隆夫 著 原書房 2013.07(000057353)
p97「シベリア抑留の理由」
『北斗星と共に』北斗会 編者 北斗会 1996.09(000035811)
p578「関東軍のソ連抑留はだれが、どのようにして決めたのか。」密約説は触れず。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000333191