レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2023/08/01 17:05
- 更新日時
- 2023/08/13 13:51
- 管理番号
- 2023-7.8
- 質問
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川端康成の随筆に、高浜虚子の「去年今年貫く棒の如きもの」という俳句に衝撃を受けたことが書かれているらしい。その部分を読みたい。
- 回答
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『竹の声桃の花』に収録の「美の存在と発見」に該当箇所あり。
「鎌倉の驛では、暮れから正月にかけて、街に住む文人たちの自筆の歌や俳句を驛の構内にかかげることがありますが、ある年の暮れ、わたくしは驛で虚子の「去年今年」の句を見て、あっと思ひました。「貫く棒の如きもの」におどろいて、心打たれました。大した言ひ方です。禪の一喝に遭つたやうでした。」
●高浜虚子をキーワードに蔵書検索
『定本虚子百句』 稲畑 汀子/著 角川SSコミュニケーションズ
P196 「川端康成は背骨を電流が流れたような衝撃を受けたと言っている。感動した川端の随筆によって、この句は一躍有名となった。」 随筆のタイトルなし。
『高浜虚子 日本の作家100人 人と文学』 中田 雅敏/著 勉誠出版
P227 この俳句は載っているが、川端康成のエピソードなし。
●インターネットで検索
『俳句十二か月』 草間 時彦/著 角川書店
P17 「川端康成はこの句について次のように述べている。「鎌倉の駅では、~(中略)遭つたやうでした」(『竹の声桃の花』 新潮社刊)」
大妻女子大学学術情報リポジトリに高浜虚子に関する論文あり。
「高浜虚子小論」 濱川 博/著(『大妻国文』 27巻P107-126 )
P107 「川端康成は~(中略)「大した言ひ方です。禅の一喝に遭ったやうでした(「美の存在と発見」)と言った。」
全集から「美の存在と発見」が収録されている巻を探して、以下の資料を提供。
『川端康成全集 第15巻 たんぽぽ・竹の声桃の花』 川端 康成/著 新潮社 1977年 P199-228「美の存在と発見」 該当箇所はP206。
『川端康成全集 第28卷』 川端 康成/著 新潮社 1982年
P384-413 「美の存在と発見」 該当箇所はP389
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 評論.エッセイ.随筆 (914)
- 作品集 (918)
- 詩歌 (911)
- 参考資料
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草間時彦著 , 草間, 時彦. 俳句十二か月. 角川書店, 1981. (角川選書, 122)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I002318851-00 , ISBN 4047031224 -
川端 康成/著 , 川端‖康成. 川端康成全集 第15巻. 新潮社, 1977.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I011072010-00 - 川端康成. 川端康成全集 第28巻 (随筆3). 新潮社, 1982.
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草間時彦著 , 草間, 時彦. 俳句十二か月. 角川書店, 1981. (角川選書, 122)
- キーワード
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- 川端康成
- 高浜虚子
- 俳句
- 随筆
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000336651