レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年09月28日
- 登録日時
- 2022/11/07 10:20
- 更新日時
- 2022/11/07 11:51
- 管理番号
- 横浜市中央2670
- 質問
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解決
道路の坂道にある○状のくぼみは何のためにあるのか。
- 回答
-
坂道のすべり止めを目的として設置されています。
道路を舗装する際、「真空コンクリート」という工法を用いる場合に、
コンクリート上に丸いゴム製の型を設置し、
コンクリートが固まる前に外すことで、〇型のくぼみを形成しています。
1 〇型のくぼみについて記載のあった資料のうち、わかりやすい図書としては
下記の資料がありました。
『土木のずかん 構造物を造るわざ』 吉田勇人/共著 オーム社 2020.3
p.12-13 4.道路の舗装はアスファルトか?コンクリートか?
〇型(本文中ではドーナツ型と表記)は坂道のすべり止めであるとの記載があります。
また、坂道はコンクリート舗装が多いことやその理由についても書かれています。
2 以下は専門的な資料ですが、〇型のくぼみについて記載のある資料をご紹介します。
(1) 『コンクリート工学ハンドブック』 岡田清/〔ほか〕編集 朝倉書店 1981.11
p.1261-1272 34.6 真空コンクリート工法
p.1270「ⅱ)舗装コンクリートのすべり止め施行」の項
「坂道、駐車場出入口その他こう配の大きい舗装コンクリートにはすべり止めが
必要であるが、真空コンクリート工法は路面にすべり止め用の円形溝、
横溝などをつけるのにきわめて便利である。」
(2) 『路面テクスチャとすべり 舗装工学ライブラリー』
土木学会舗装工学委員会路面性状小委員会/編 土木学会 2013.3
p.118 (9)真空コンクリート舗装
「コンクリートと真空マットの間にOリングを設置することにより、
コンクリート表面にOリング型の溝が形成されて、コンクリートの硬化後には
すべり止め効果が向上される。」
(3) 『図解コンクリート用語事典』 長瀧重義/編著 山海堂 2000.05
p.250 しんくうコンクリート(真空コンクリート)
「コンクリートが硬化する前に、真空装置を使って、
内部に存在する余剰水やエントラップトエアを取り除いたコンクリート。
(中略)
近年は地下駐車場への傾斜した入り口道路の施工などにも
多く用いられている。」
(4) 『現場技術者が教える「施工」の本 仕上編』 阿部稔/〔ほか〕共著
建築技術 2006.8
p.86-87 2)床コンクリート真空工法
「勾配のある床に滑り止め、および意匠を目的として施工する場合に適用する
工法である。」
(5) 真空コンクリート舗装(一般社団法人 日本道路建設業協会)
http://www.dohkenkyo.net/pavement/meisyo/sinkuko.html
真空コンクリート舗装についての説明のほか、
〇型のくぼみについて、それぞれの項に下記の記載がありました。
■概要
真空マットをかける前に、すべり止め用のリング(丸型のゴムリング)を
設置しておけば仕上がり面に丸型の溝ができ、すべり止め効果を発揮します。
■特徴
すべり止めリングを使用することにより
表面に丸いすべり止めの溝を作り、すべり抵抗性を向上させます
■用途、適用箇所
急坂路のすべり止め舗装(すべり止めリング使用)
インターネット情報最終確認:2022年10月13日
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 土木力学.建設材料 (511 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000323611